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赤ちゃんの「夜泣き」原因と対処法

赤ちゃんは泣くのが仕事……昔からよく言われますが、連日続く赤ちゃんの「夜泣き」に疲労困憊しているパパやママも少なくありません。慢性的な睡眠不足や疲れがたたって、楽しんで育児ができなくなるばかりでなく、パパやママ自身が体調を崩すこともあります。
赤ちゃんの「夜泣き」の原因は多岐に渡りますが、ここでは主な原因と、おすすめの夜泣き対策について詳しく解説します。

夜泣きとは

夜泣きとは、赤ちゃんが夜間に突然目を覚まして激しく泣くことを指します。多くは生後6か月~1歳半くらいに見られ、はっきりとした原因が分からないことも多々あります。
抱っこする、オムツを換えるなど何らかの対策を講じることで泣くのをやめてスッと寝入ることもありますが、中にはほぼ一晩中泣いているといったケースも見られます。
一方で、一度も夜泣きをしたことがないという赤ちゃんもおり、夜泣きの発症や時期、程度には大きな個人差があるといえます。

夜泣きの原因

夜泣きのメカニズムはいまだはっきりとは解明されていませんが、一般的には以下の2つの要因が夜泣きを引き起こすと考えられています。

何らかの不快感が重なる

赤ちゃんは言葉で自分の感情を言い表すことができないため、何らかの不快な感覚を覚えた際には大きな泣き声を上げて、周囲に助けを求めます。
赤ちゃんが生きていく上で、「泣く」行為は切っても切り離せない関係です。このような反射的な「泣く」行為は、夜間も生じることがあり、それが夜泣きの原因となっていることも少なくありません。
具体的には、お腹が空いた、のどが渇いた、オムツが蒸れて気持ち悪い、暑い、寒い、身体のどこかが痛い、かゆいなど、さまざまなものが挙げられます。

睡眠の未熟さ

睡眠には、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」があり、大人場合約90分でノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返します。睡眠の80%はノンレム睡眠であり、深い眠りが生じることで多少の物音や不快な感覚が生じても目を覚まさない仕組みができています。
一方、赤ちゃんのノンレム睡眠とレム睡眠は、大人よりも短く約50分で繰り返され、割合は半々であることがわかっています。これは、脳の発達を促し、日中に刺激を受けた情報を整理するために脳が活動している状態のレム睡眠が長く必要であるからと考えられています。大人と比べて赤ちゃんはレム睡眠の回数が多く、レム睡眠時には眠りから覚めやすくなります。この時、何らかの不快感や夢が影響して、ぐずってしまうことがあります。

また、私たちには朝に目覚め、夜になると眠くなるといった「体内時計」が備わっています。赤ちゃんも生後4か月を迎える頃には体内時計の機能が発達して、昼夜の区別がつくようになると言われていますが、その働きはまだまだ未熟です

このようなことから、赤ちゃんは眠りが浅く目覚めやすい上に、睡眠リズムも不規則になりやすいために夜泣きするという説が有力視されています。

夜泣きのチェックポイントと対策

原因がはっきり分かっていない夜泣きは、その確実に有効だと言える対策方法がありません。どのような夜泣き対策が有用かは、赤ちゃんによって異なり、日によって泣き止むときと泣き止まないときもあります。このため、赤ちゃんの夜泣きに悩んだときは、以下のような複数の対策を同時に行うとよいでしょう。

昼夜のリズムをつける

赤ちゃんは体内時計の働きが未熟なため、朝になったらカーテンを開けて明るくする、夜になったら部屋を暗くする、など昼夜のリズムが付きやすい環境をつくりましょう。

日中は昼寝をほどほどにしてしっかり活動する

赤ちゃんでも外に出て刺激を受け、運動によってエネルギーを消費すれば疲れが生じ、夜に自然な眠気を感じるようになります。日中は昼寝の時間を短くして、なるべく活発に活動するようにしましょう。また、昼寝時は部屋をあまり暗くしすぎないようにし、夕方近くまで寝るようなことのないようにしましょう。

室内の温度や湿度を快適に保つ

エアコンやストーブなどを利用して、室内は適度な温度を保つようにしましょう。また、秋から春にかけては空気が乾燥しやすいため、加湿器を利用して適度な湿度を維持することも大切です。季節に合わせて室内でも薄着や厚着をすると、睡眠中に寒さや厚さを感じて夜泣きを引き起こすこともあるため、寝具や睡眠時の服装にも注意が必要です。汗をかいて洋服が濡れている時は、着替えると泣き止むことも多々あります。

授乳や抱っこをする

赤ちゃんは水分保持能力が低い上に汗をかきやすいため、大人よりはるかにのどが渇きやすいものです。また、授乳はママとの触れ合いの時間でもあり、赤ちゃんに安心感を与えます。のどの渇きや空腹が夜泣きの原因ではない場合でも、抱っこすると安心してすんなり寝入ることもあるでしょう。寝る前にしっかり授乳をしておくこともひとつの方法です。

おむつを交換する

おむつは、おしっこやうんちなどの排泄物や汗が蒸れて不快感を引き起こすことがあります。おむつが夜泣きの引き金になることもありますので、おむつが濡れていないか、うんちをしていないかをチェックして交換することが大切です。

安心する音を聞かせる

赤ちゃんはママのお腹の中にいたときに聞いた音と似た音を聞くと泣き止むことがあります。巷で有名なのは、ビニール袋のガサガサ音、水が流れる音、テレビのザーザー音などが挙げられます。それらの音を集めたアプリなども公開されているので、試してみるのも一つの方法です。

一度しっかり起こす

何をしても泣き止まないときは、一度部屋を明るくしてしっかり目覚めさせるのも夜泣きを止めるのに有用な対策です。短時間遊んでから再び寝かしつけをすると、寝入りがよいことも珍しくありません。いつまでも泣き止まないことにイライラするよりも、時間を気にせず思い切って遊びに付き合うのが良い場合もありますので、一つの対策法として覚えておきましょう。

記事監修医:
東京医科大学小児科 准教授 山中 岳先生