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尿モレ?おりもの?違いがわからない!見分け方と対処法を解説

記事公開:2024.5.30

日常のふとした瞬間に「下着が湿っていてなんだか気持ち悪い」と感じたり、「今ちょっとモレてしまったかも!」と慌てたり…。そんな経験のある女性は、少なくないのではないでしょうか。
そのちょっとしたモレは尿モレなのか、おりものなのか。今回は、それぞれの見分け方や対処法などを解説します。

尿モレとおりものは、タイミングとニオイで見分ける

尿モレとおりものの違いを見分けるポイントとなるのは、出るタイミングとニオイです。まずは、それぞれの特徴と、見分けるためのポイントをご紹介しましょう。

どんなときにモレたか

例えば、くしゃみや咳をしたとき、あるいは運動などで体を動かしているとき、立ち上がった瞬間など、おなかに圧力がかかったときに、意図せず出てしまうのは尿モレだと考えられます。もちろん、強い尿意を伴うものも尿モレでしょう。
一方、おりものは、何かの弾みに出るというものではなく、月経時に経血が出るときのような感覚で出るのが特徴です。

ニオイがあるか

尿がモレても、さほどニオイはありません。ただし、しばらく放置するとアンモニア臭が気になる場合があります。
一方、おりものは酸っぱい、ヨーグルトのようなニオイを伴うのが特徴です。

尿モレは大きく3種類に分けられる

女性の体は構造的に、尿モレしやすくなっています。また、尿モレと一口にいっても、大きく3種類に分けられます。ここでは、各種尿モレの特徴について、詳しくご紹介しましょう。

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は、おなかに圧力がかかったときに、意図せず出てしまうタイプの尿モレです。尿モレに悩む女性の多くが腹圧性尿失禁といわれており、くしゃみ・咳、運動などのほか、重い物を持ったとき、大笑いをしたときなどにもモレることがあります。

腹圧性尿失禁の主な原因は、骨盤の底で子宮や膀胱などを支えている筋肉(骨盤底筋)のゆるみ。女性は妊娠・出産で骨盤底筋が大きく引き伸ばされるため、骨盤底筋がゆるみやすいのです。
また、筋肉量が男性に比べて少ないことも原因のひとつといわれています。

切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、突然、強い尿意(尿意切迫感)に襲われて、我慢できずにモレてしまうタイプの尿モレです。トイレに駆け込む途中でモレてしまう、下着を下ろそうとしているあいだにモレてしまうといった人は、切迫性尿失禁の可能性があります。
また、水にふれたり、水音を聞いたりして、トイレを連想することで尿意が誘発されるケースもあります。

切迫性尿失禁の原因は、尿を溜める膀胱と脳のあいだの伝達がうまくいかなくなること。脳から「我慢しなさい」という指令が出ていても、膀胱が勝手に収縮してモレてしまいます。なお、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の性質を備えた、「混合性尿失禁」というものもあります。

溢流性尿失禁

溢流性(いつりゅうせい)尿失禁とは、尿を出したいのにうまく出せず、溜まった尿が膀胱から少しずつモレ出てしまうタイプの尿モレです。
このタイプは男性に多いのが特徴ですが、子宮や大腸などの手術を経験した女性にも起こる場合があります。

女性の尿モレには骨盤底筋トレーニングがおすすめ

女性の尿モレ対策には、骨盤底筋トレーニングが効果的。弱ってしまった骨盤底筋を鍛えることは、腹圧性尿失禁だけでなく、切迫性尿失禁や混合性尿失禁にも効果があるとされています。
骨盤底筋トレーニングの方法はたくさんありますが、代表的なものをひとつご紹介しましょう。

<横になって行う骨盤底筋トレーニング>
1. あおむけに寝て両ひざを立て、ひざのあいだはこぶし1つ分くらい開けます。
2. 息を吐きながら、おならを我慢するように肛門を締めます。
3. そのまま膣と尿道を締め、胃のほうへ引き上げるイメージで力を入れます。
4. 5~10秒キープした後、力を抜いてリラックスします。
5. 「2」~「4」を1セットとして、5セット以上行います。 

骨盤底筋トレーニングのさまざまなやり方については、下記のページをご覧ください。
骨盤底筋トレーニングで不意の尿モレ対策!毎日続けて不安を解消

おりものは女性にとって重要な分泌物

おりものとは、子宮や膣からの分泌物が膣外に流出したもので、医学用語では「帯下(たいげ)」といいます。下着を汚したり、かぶれやかゆみの原因となったりする厄介なものと思われがちですが、おりものには「自浄作用」と「受精のサポート」という大切な役割があります。

自浄作用

おりものは、膣内を酸性に保つことで外部から細菌が侵入することを防ぐとともに、膣内の常在菌のバランスを整えています。また、古い細胞や老廃物といった不用なものを排出する働きもあります。

受精のサポート

排卵期になると、おりものの粘り気が強くなり、量も増えます。これは、酸に弱い精子を包み込んで守り、子宮内の卵子に到達することをサポートするためです。

おりものの色や性質は変化する

「おりものが増えた」「ニオイがきついと感じる」など、何かしらおりものが気になったことのある女性は多いでしょう。生理周期の中で、おりものの色や性質は変化します。
個人差はありますが、日常的に見られるおりものの種類としては、下記のようなものがあります。

白濁したネバネバのおりもの

普段、健康なときに見られるおりものは、ネバっとした粘性があり、半透明~白く濁った色をしています。

卵白のような長く伸びるおりもの

排卵期のおりものは、透明で生卵の白身のような性状。とろみが強く、指に取ると糸を引くように長く伸びます。

ピンクや茶褐色のおりもの

生理の前や生理直後のおりものは、血が混じって、ピンクや茶褐色になることがあります。

おりものの量が増減する理由

おりものは、色や性質だけでなく量も変化します。これは、おりものが女性ホルモンのひとつである、エストロゲン(卵胞ホルモン)と深い関係があるため。
また、感染症や病気によっておりものの量が増えることもあります。ここでは、おりものの量が変化する代表的な例をご紹介しましょう。

生理周期によるおりもの量の変化

生理周期の中でも、エストロゲンが急増する排卵期には、おりものも比例して量が増えます。排卵期の数日間がおりものの量のピークで、その後の黄体期(黄体ホルモン・プロゲステロンが増加する時期)には減少し、生理が近づくにつれて徐々に増え始めます。
また、妊娠初期にはエストロゲンが増加するため、おりものの量も増える傾向があります。

■女性ホルモンとおりもの量の変化

年齢によるおりもの量の変化

エストロゲンは、女性らしい体を作り、妊娠に備えるホルモンです。初経を迎える思春期の頃から、エストロゲンの分泌量が増加するとともに、徐々におりものは増え始めます。20~30代前半にエストロゲンの分泌量はピークを迎え、やがて加齢とともに卵巣からのエストロゲンの分泌が減少していき、閉経を迎えます。こうしたエストロゲンの分泌量の変化とともに、おりものの量も増減します。

また、閉経前後の女性には、「GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause:閉経関連泌尿生殖器症候群)」というさまざまな不具合が起こることがありますが、それにより、おりものの量が増加することもあります。

■年齢別の女性ホルモン(エストロゲン)量の変化

感染症や病気によるおりもの量の変化

 

おりものの量が異常に増加したり、色やニオイなどがいつもと違ったりするときは、何らかの感染症や病気が潜んでいる可能性があります。そうしたおりものを病的帯下といいます。

いつもと違うおりものに注意

病的帯下は、その原因によって、特徴的なおりものが分泌されることがあります。日頃から、おりものの色や性質、ニオイなどをチェックしておくと、おりものの様子がいつもと違うときに、いち早く気づくことができるでしょう。ここでは、主な病的帯下の原因とおりものの特徴を紹介します。

なお、これらはあくまで症状の一例で、病気を判断するためのものではありません。症状の現れ方には個人差があるため、おりものの色や状態にかかわらず、体調等に異常を感じた際は専門医を受診してください。

カンジダ膣炎:白くてカッテージチーズ状のおりもの

カンジダ膣炎は、普段から膣内にいるカンジダという真菌(カビの一種)による膣炎です。疲れやストレスなどによる免疫力の低下、抗生剤の服用などが原因で、カンジダ菌が異常に増殖して、炎症を引き起こします。白くてポロポロとした、カッテージチーズのようなおりものが増えるのが特徴で、強いかゆみを伴うケースも少なくありません。

細菌性膣症:灰白色や黄色の生臭いおりもの

細菌性膣症は、膣内の常在菌のバランスが崩れて悪玉菌が増殖することでおこる膣炎です。灰白色がかったおりものが増えることが多いのですが、時には黄色や黄緑色のおりものが出ることもあります。
特徴的なのが、そのニオイ。アミン臭という、例えるなら「魚が腐った時のようなニオイ」を伴うため、トイレなどで下着をおろした際に、臭気でおりものの違和感を覚える人も多いようです。増殖した菌が子宮内部にまで及ぶと、子宮内膜炎を発症することもあります。

性器クラミジア感染症:水っぽいおりもの

性器クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマティスという病原微生物による感染症です。かゆみや痛みなどを伴わない無症状のケースがほとんどですが、水っぽいおりものが増えることで、検査をして発覚することがあります。
気づかずに放置すると、卵管や腹膜の炎症を招いたり、妊娠中は早産や流産につながったりする場合もあります。

膣トリコモナス症:黄~黄緑色の泡状で、悪臭のするおりもの

膣トリコモナス症は、膣や子宮周辺に寄生するトリコモナス原虫という生物が原因で起こる膣炎です。黄色や黄緑色の泡状で、強い悪臭を伴うおりものが増えるのが特徴。感染すると陰部に強烈なかゆみが現れ、排尿時に痛みを感じることもあります。

子宮頸・体がん、子宮筋腫、卵巣がんなど:血の混ざった茶褐色系のおりもの

子宮、膣、卵管などに悪性腫瘍ができていたり、病気が潜んでいたりする場合も、おりものが増えるケースがあります。血の混じったピンク色や茶褐色のおりもの=不正出血に気づき、病院を受診して病気が見つかることも少なくありません。悪性腫瘍の場合、放置すると他部位への転移につながる可能性があります。


監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人とともに2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック


【商品紹介】尿モレ・おりものの悩みに「ナチュラ」シリーズ

尿モレかおりものかわからないけれど、量が多くて下着が汚れてしまう…。そうしたお悩みを持つ方におすすめなのが、エリエールの「ナチュラ」シリーズ。尿モレにもおりものにも対応できる吸水ケア用品です。

「ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー」シリーズ

「ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー」シリーズは、尿モレとおりものに対応でき、おまもり感覚で使える吸水ケア用品です。
せき・くしゃみなどのちょっとした尿モレや、量の多いおりものには、給水量が3~5㏄の商品がおすすめ。薄さ2mmの吸収体が、しっかり素早く尿を吸収します。表面に水分を残さず、さらさらとした装着感が続き、下着汚れも気になりません。また、尿のニオイのもととなるアンモニア濃度を素早く減少させるので、ニオイも安心。マタニティマークが入っているとおり、妊産婦にもご使用いただきたい商品です。

「ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー」のほか、かゆみの不安にやさしい「ナチュラ さら肌さらり コットン100% おまもり吸水ライナー」、シンプルなパッケージで使いやすい「ナチュラ さら肌さらり コットン100% シンプルデザイン おまもり吸水ライナー」と、好みに合わせてお選びいただけます。

「ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー」シリーズについては、下記のページをご覧ください。
ナチュラ さら肌さらり コットン100% おまもり吸水ライナー 17cm 3cc
ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー 17cm 3cc
ナチュラ さら肌さらり コットン100% おまもり吸水ライナー 17cm 5cc
ナチュラ さら肌さらり おまもり吸水ライナー 17cm 5cc
ナチュラ おまもり吸水ライナー シンプルデザイン17cm5cc

尿モレ・おりものの不安は病院の受診を!

下着がいつもより湿っていて、尿モレなのか、おりものの量が多いのかわからない…という人も少なくありません。そうした不安は一人で抱え込まず、医師に相談してみましょう。
尿モレは泌尿器科が専門、おりものは婦人科が専門ですが、「尿モレかおりものかわからない」「出産を機にモレが気になるようになった」といった悩みは、まずかかりつけの婦人科に相談することをおすすめします。

画像提供/PIXTA  

よくあるご質問

尿モレとおりものの見分け方は?

尿モレとおりものの違いを見分けるポイントは、出るタイミングとニオイです。

・出るタイミング:くしゃみや咳をしたとき、立ち上がった瞬間など、おなかに圧力がかかったときに、意図せず出てしまうのは尿モレだと考えられます。おりものは、何かの弾みに出るというものではなく、月経時に経血が出るときのような感覚で出ます。

・ニオイ:尿がモレても、さほどニオイはありません(しばらく放置するとアンモニア臭が気になる場合があります)。一方、おりものは酸っぱい、ヨーグルトのようなニオイを伴うのが特徴です。

おりものは何のためにある?

おりものは、子宮や膣からの分泌物が膣外に流出したもので、「自浄作用」と「受精のサポート」という大切な役割があります。

・自浄作用:おりものは、膣内を酸性に保つことで外部から細菌が侵入することを防ぐとともに、膣内の常在菌のバランスを整えています。また、古い細胞や老廃物といった不用なものを排出する働きもあります。

・受精のサポート:排卵期になると、おりものの粘り気が強くなり、量も増えます。これは、酸に弱い精子を包み込んで守り、子宮内の卵子に到達することをサポートするためです。

尿モレ・おりものの悩みは何科を受診すればいい?

尿モレは泌尿器科が専門、おりものは婦人科が専門ですが、「尿モレかおりものかわからない」「出産を機にモレが気になるようになった」といった悩みは、まずかかりつけの婦人科に相談することをおすすめします。

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