
記事公開:2026.9.24
秋にくしゃみや鼻水、目のかゆみなどといった症状が続くと、「風邪が長引いている」と考える方もいるかもしれません。花粉症といえば春のイメージが強いものの、秋にも花粉は飛散しており、花粉症を引き起こすことがあります。
この記事では、秋花粉と春花粉の違いや主な症状、秋花粉と風邪・通年性アレルギー性鼻炎との見分け方のほか、日常生活に取り入れやすい秋の花粉症対策について解説します。

監修者のご紹介
武井 智昭先生
(小児科医・内科医・アレルギー科医)
秋の花粉症は症状が出ても風邪などの体調不良と区別しにくく、見過ごされがちです。実際に秋に花粉症の症状を感じた方は、どのような症状から花粉症に気づき、どのような対策をしているのでしょうか。
ここでは、クラブエリエール会員の方に実施した秋の花粉症に関するアンケート結果をご紹介します。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:10~90代のクラブエリエール会員
調査期間:2026年7月2日~7月12日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:3,449件
■秋に花粉症のような症状を感じたことはありますか?
秋に花粉症のような症状を感じたことがあるかを伺ったところ、「ある」と回答した方は54.6%で、半数を超える結果となりました。花粉症というと春のイメージが強いものの、実際には秋に症状を感じる方も一定数いることがわかります。
■どのような症状を感じましたか?
次に、秋に花粉症のような症状を感じたことがある方に、具体的にどのような症状があったかを聞きました。
最も多かったのは「鼻水」で81.5%、次いで「くしゃみ」73.6%、「目のかゆみ」68.2%と、春の花粉症でもよく見られる症状が上位を占めています。また、「喉のイガイガ/違和感」37.6%、「皮膚のかゆみ」30.2%と回答した方も一定数見られ、秋花粉の症状は春花粉による症状と大きな違いはないようです。
「その他」と回答した方からは、以下のような症状も聞かれました。
<秋の花粉症のような症状(自由記述)>
・耳の奥のかゆみ
・鼻づまり、息苦しさ
・蕁麻疹
・瞼が腫れぼったくなる
・肌荒れ
・顔の赤み
■風邪ではなく花粉症だと考えたのはなぜですか?
続いて、風邪ではなく花粉症だと考えた理由について聞くと、最も多かったのは「熱が出なかったため」で46.8%、次いで「症状が長く続いたため」35.8%、「外出後に症状が悪化することに気づいたため」24.0%と続きます。
風邪との違いとして「発熱」を基準に判断するという方が多いようです。しかし、花粉症でも発熱を伴うケースがあるため、判断は慎重に行いましょう。
また、「病院を受診して診断されたため」19.8%と、実際に医療機関で花粉症と診断を受けた方も一定数見られます。「その他」と答えた方からは、以下のような回答もありました。
<風邪ではなく花粉症だと考えた理由(自由記述)>
・毎年同じ時期に同じ症状が出るから
・河原や雑草が多い場所に行っていたから、そうではないかと思った
・花粉症特有のサラサラした水っぽい鼻水が出ていた
・目のかゆみ
・薬局で薬剤師に相談したら秋にも花粉はあると言われた
・長年花粉症に悩まされているため症状でわかった
■秋の花粉症対策として、実践していることを教えてください。
最後に、秋の花粉症対策として実践していることを聞きました。最も多かったのは「マスクの着用」で75.8%と、ほかの対策と比べて大きく差がつく結果に。
次いで「室内干し/乾燥機の活用」31.1%、「空気清浄機の活用」26.5%、「帰宅後の洗顔/シャワー」24.1%、「こまめな室内の掃除」23.1%と続き、家の中の花粉にも気を配っている様子が見てとれます。
一方で、「特にない」と回答した方も10.2%おり、特に対策をせずに過ごしている方もいるようです。「その他」と回答した方にも、具体的な対策について伺いました。
<秋の花粉症対策で実践していること(自由記述)>
・鼻うがいをする
・抗アレルギー剤・点鼻薬・点眼薬を使用する
・花粉が飛んでいる時期は窓を開けない
・病院でもらった薬を飲む
・帰宅時に着替える
・髪の毛をショートカットにするか、まとめて帽子の中に入れる
マスクや洗顔といった基本的な対策のほかにも、さまざまな工夫をして秋の花粉症に向き合っていることがわかりました。
花粉症というとスギやヒノキが飛散する春を思い浮かべますが、秋にも花粉は飛散しています。春の花粉症の主な原因は、スギやヒノキなどの樹木の花粉です。一方、秋の花粉症は、草本植物の花粉が主な原因です。
草本植物は、樹木の花粉と比べて飛散する距離は数mから数十mと短いものの、道端や公園、河川敷など身近な場所に自生しているため、日常生活の中で接触しやすい特徴があります。また、秋花粉を代表するブタクサなどの花粉は粒子が細かく、スギ花粉よりも小さい約20μmです。粒子が細かい花粉は、鼻だけでなく喉や気管支まで入り込むことがあります。
秋に飛散する主な花粉は「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」です。特に飛散量の多い関東では8月から10月にかけて飛散シーズンとなり、特に8月下旬から9月はブタクサの花粉が多く飛散します。
各花粉の飛散時期と生息場所をまとめると以下のようになります。
■秋花粉の種類と飛散時期
| 植物名 | ブタクサ | ヨモギ | カナムグラ |
|---|---|---|---|
| 科 | キク科 | キク科 | アサ科 |
| 飛散時期 | 8月~10月 | 8月下旬~10月 | 8月~11月上旬 |
| 生息場所 | ・空き地 ・道端 ・公園 ・河川敷 |
・川沿い ・道路脇 |
・河川敷 ・山地 |
秋に鼻水やくしゃみが続く場合は、身近な場所にこれらの植物がないかを確認してみましょう。特に、草むらや河川敷の近くを通ったあとに症状が強くなる場合は、秋花粉の影響を受けている可能性があります。
日本の花粉症患者の正確な数はわかっていません。ただし、環境省が全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象に行った調査では、花粉症の有病率は年々増加傾向にあります。有病率とは、調査時点でその病気にかかっている人の割合を示す言葉です。
スギ花粉症と比べると、ブタクサなどを含む「その他の花粉症」の有病率は全体として少ない傾向にあります。しかし、1998年は10.9%、2008年は15.4%、2019年は25.1%と増加しており、秋花粉を含む花粉症も見過ごせません。
■花粉症の有病率の推移
| 分類 | 1988年 | 2008年 | 2019年 |
|---|---|---|---|
| 花粉症 | 19.6% | 29.8% | 42.5% |
| スギ花粉症 | 16.2% | 26.5% | 38.8% |
| その他の花粉症(イネ科、ブタクサなど) | 10.9% | 15.4% | 25.1% |
出典:環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」をもとに作成
花粉症は、体内に入った花粉を体が排除しようとして起こるアレルギー反応です。アレルギー性鼻炎には「通年性」と「季節性」があり、季節性は花粉が原因で起こることが多いのに対し、通年性はホコリやダニ、ペットの毛などが主な原因となります。
そのため通年性アレルギー性鼻炎は、季節を問わず一年中症状が現れるのが特徴です。一方、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)は、原因となる花粉が飛散する時期だけ症状が現れます。ブタクサやヨモギなどが原因となる秋の花粉症も、季節性アレルギー性鼻炎に含まれます。
秋口には、風邪や通年性アレルギー性鼻炎によって花粉症と似た症状が出ることもあるでしょう。次の見分け方のポイントを確認してください。
秋の花粉症は春の花粉症と大きくは変わらず、代表的な症状は、何度も繰り返すくしゃみ、透明でサラサラとした鼻水、鼻づまりです。そのほかにも、目のかゆみや充血、涙、のどの違和感、皮膚のかゆみ、下痢などの症状がみられることもあります。
さらに、生のリンゴや桃などの果物を食べたときに、口の中がかゆくなったり、腫れたりする「口腔アレルギー症候群」を発症するケースもあります。
<ブタクサが原因の花粉症の方が注意したい食品>
・メロン
・スイカ
・キュウリ
・バナナ など(ウリ科植物やバナナ)
<ヨモギが原因の花粉症の方が注意したい食品>
・リンゴ
・キウイ
・セロリ
・ニンジン など
秋の花粉症と風邪を見分けるポイントは、症状の持続期間や鼻水の状態、発熱の有無などです。風邪は数日で症状が軽くなる傾向がありますが、花粉症では花粉が飛散している期間中、症状が続くことがあります。
症状の出方には個人差がありますが、以下のような傾向があるため確認してみましょう。
■風邪と秋の花粉症を見分けるポイント
| 主な症状 | 風邪 | 秋の花粉症 |
|---|---|---|
| 発熱 | あり | 原則としてなし |
| 倦怠感 | あり | なし |
| 鼻水 | サラサラした鼻水からネバネバした不透明の鼻水に変化 | サラサラした透明な鼻水が続く |
| 症状の持続性 | 数日で軽快する傾向 | 花粉の飛散期間は続く |
秋は花粉だけでなく、ハウスダストにも注意が必要です。ハウスダストとは、1mm以下のホコリやちり、ダニの死骸、砂、カビ、細菌などが混ざった室内のゴミのことです。ダニは高温多湿を好み、梅雨から夏にかけて増えやすく、秋にはその死骸がアレルギーの原因となって症状を起こしやすくなります。外出時より室内で症状がひどい場合は、花粉よりもハウスダストを疑ってみましょう。
なお、秋花粉とハウスダストの両方が関係していることもあります。正確な原因を知るには、耳鼻咽喉科で検査を受けるのが確実です。原因がわかると、日常生活で意識すべきポイントや対策も整理しやすくなります。
秋の花粉症の症状をやわらげるには、花粉を「避ける」こと、「室内に持ち込まない」ことが基本です。ここでは、日常生活で取り入れやすい対策をご紹介します。
秋花粉を避けるための対策としては、外出時にマスクを着用することが大切です。ブタクサの花粉は粒子が細かいため、PM2.5に対応した不織布マスクを選ぶとよいでしょう。マスクは、ただ着けるだけでなく顔にフィットしているかも重要です。サイズが合っていないマスクは、すき間ができたり、耳が痛くなって長時間着けにくくなったりすることもあります。
花粉は鼻だけでなく目にも付着します。目のかゆみなどの症状が気になる方は、外出時にメガネやゴーグルを着用して、花粉が目に入りにくい状態をつくるのも有効です。よりしっかり対策したい場合は、花粉対策用のメガネやゴーグルで目の周囲までカバーすれば、通常のメガネよりも花粉の付着を防ぎやすくなります。
花粉は衣類や髪にも付着します。外出時は、花粉が付きにくく、帰宅時に払い落としやすい素材のものを選ぶことも大切です。花粉が気になる日は、表面がつるつるしたナイロンやポリエステル素材の衣類を選ぶと、花粉を払い落としやすくなるでしょう。また、帽子を被ることで髪への花粉の付着を軽減することも可能です。衣類の工夫は、花粉を避ける・室内に持ち込まないという両方の対策につながります。
外出先から持ち帰った花粉を室内に入れないことは、自宅での症状をやわらげるために重要です。帰宅したら、まず玄関の外などで衣類に付いた花粉を払い落としましょう。外出時に着ていたアウターは、できれば玄関近くで保管し、居室に持ち込まないのがおすすめです。帰宅後すぐに、手洗いとうがいに加えて、洗顔やシャワーで顔や髪、肌に付いた花粉を落とすと良いでしょう。
室内に入り込んだ花粉は、床やカーテン、家具の上などに落ちて蓄積します。そのままにしておくと、人の動きや掃除機の風で再び舞い上がることがあるため、こまめな掃除が重要です。掃除の際は、花粉が舞い上がらないようにモップや濡れた雑巾で床を拭く方法がおすすめ。また、カーテンにも花粉がつくため、定期的に洗濯すると良いでしょう。なお、空気清浄機を活用して室内の花粉濃度を下げたり、洗濯物は室内干しや乾燥機を活用したりすることも有効です。
監修者のご紹介
武井 智昭先生(小児科医・内科医・アレルギー科医)
2002年、慶応義塾大学医学部卒業。多くの病院・クリニックで小児科医・内科医としての経験を積み、現在は高座渋谷つばさクリニック院長を務める。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として地域医療に貢献している。
日本小児科学会専門医・指導医
日本小児感染症学会認定インフェクションコントロールドクター(ICD)
抗菌化学療法認定医
日本プライマリケア学会認定医
認知症サポート医
日本小児感染症学会認定医
日本臨床内科医会専門医
日本糖尿病学会認定医
一般社団法人予防医療研究協会 顧問、一般社団法人医療人材育成機構 理事
秋の花粉症の季節は、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの症状が出やすくなります。こうした症状があるときは、きちんと鼻をかんで、鼻水とともにウイルスや花粉などの異物を体外に排出することが大切です。また、マスクによる予防も必要になってきます。風邪や花粉の季節に役立つ、エリエールのティシュー・マスクをご紹介します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を代替するものではありません。
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「エリエールマスク ムレ爽快」については、下記のページをご覧ください。
エリエールマスク ムレ爽快
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「エリエール 贅沢保湿」シリーズについては、下記のページをご覧ください。
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キレキラ®!ワイパー ドライ✕ウエットシート
秋の花粉症は、ブタクサやヨモギ、カナムグラなどの秋花粉によって起こる季節性アレルギー性鼻炎です。くしゃみや透明な鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが秋に続く場合は、風邪だけでなく秋の花粉症である可能性も考えてみましょう。
花粉症対策では、マスクやメガネを使うこと、帰宅時に花粉を落とすこと、こまめに掃除することが大切です。症状が長引く場合や、つらい症状が続く場合は、無理をせず耳鼻咽喉科などで相談してみましょう。
春の花粉症と秋の花粉症では、原因となる植物が異なります。春はスギやヒノキなどの樹木の花粉が中心ですが、秋はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの草本植物の花粉が主な原因です。草本植物の花粉は、樹木の花粉と比べると飛散距離が短いものの、道端や公園、河川敷など身近な場所に自生しているため、日常生活の中で接触しやすい特徴があります。
秋の花粉症と風邪は、症状の続く期間や鼻水の状態、発熱の有無などが見分ける手がかりになります。風邪は数日で症状が軽くなる傾向がありますが、秋の花粉症は花粉の飛散期間中は症状が続くことも少なくありません。
通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト)との違いは、症状が出やすい場所が参考になります。特に室内で症状がひどい場合は、ハウスダストが関係している可能性があるでしょう。ただし、正確な診断には医療機関での検査が必要です。
秋の花粉症対策では、花粉を体内に取り込まないこと、室内に持ち込まないことが基本です。外出時はPM2.5対応の不織布マスクや花粉対策用のメガネ・ゴーグルを着用し、花粉が付きにくい素材の衣類を選ぶようにしましょう。
帰宅時は衣類に付いた花粉を玄関先で払い落とし、手洗い・うがいに加えて洗顔、シャワーで花粉を落とすことも大切です。室内では、床やカーテン、家具の上などに花粉がたまりやすいため、花粉が舞わないようにモップや濡れた雑巾を使ってこまめに掃除しましょう。
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