
記事公開:2026.4.24
子犬を迎えたばかりのオーナーさんにとって、シャンプーをいつから始めていいのかは大きな悩みの1つです。体が小さく、まだ免疫力も不安定な子犬をシャンプーするのに不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。子犬のシャンプーは、清潔を保つだけでなく、将来のケアに慣れさせる効果もあるため、手順を覚えて適切に実施することが必要です。
この記事では、子犬のシャンプーを始める適切な時期や必要性、準備から正しい洗い方、注意点をわかりやすく解説します。ワンちゃんにとってシャンプーが楽しい時間になるよう、ぜひ参考にしてください。
監修者のご紹介
松田 唯さん
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。
2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)を開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬についてわかりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解してオーナーさんが選択できる診療を心掛けるようにしている。
ガイア動物病院
子犬に初めてのシャンプーする時期は、生後3〜4ヵ月以降で、混合ワクチンの接種がすべて完了していることが条件となります。
ワクチン接種直後は免疫をつくるために体力を消耗していて、副反応が出る可能性もあります。接種から1~2週間ほど経過し、体調が安定していることを確認してからシャンプーするようにしましょう。ペットショップやブリーダーのもとですでにシャンプーを経験していても、お迎え直後は環境の変化で免疫力が下がっています。お迎えから1〜2週間は様子を見て、新しい家になじんでから判断してください。
自宅にお迎えしてすぐにお尻周りや足先が汚れてしまった場合は、全身を濡らすシャンプーではなく、ペット用ウエットティシューや濡れタオルでの拭き取りケアにとどめてください。拭き取りケアは、ゴシゴシと拭くと皮膚を痛める可能性があるため、たたき拭きをおすすめします。
子犬にとってシャンプーは、体力を消耗するイベントです。ワクチン接種によって一時的に体力が落ちている時期に体を濡らして冷やしてしまうと、体調を崩すリスクが高まります。
自宅で洗うのが不安な場合は、パピーコースなどがある子犬の扱いに慣れたサロンや動物病院へ依頼するのも1つの方法です。利用する際は、混合ワクチンの接種状況など受け入れ条件が各施設で異なるため、必ず事前に電話で確認し、当日はワクチン証明書を持参しましょう。
子犬の様子を見て、「少し元気がなさそう」「食欲が安定しない」という場合は、シャンプーは後日にし、決して無理をしないでください。汚れが気になる場合はペット用ウエットティシューや濡れタオルで拭いたり、部分洗いしたりしましょう。
子犬の時期にシャンプーをしない場合、リスクにもつながります。考えられるリスクは、次のとおりです。
■子犬をシャンプーしないリスク
| リスク | 理由 |
|---|---|
| 毛玉やもつれの発生 | ・特に長毛種の場合、抜け毛や汚れが絡まって毛玉になりやすい ・毛玉は皮膚を引っ張って痛みが生じるほか、通気性が悪くなって皮膚炎になるおそれがある |
| 雑菌の繁殖と感染症の心配 | ・子犬は皮膚のバリア機能が未熟なため、不衛生な状態は雑菌の温床になる ・深刻な皮膚炎や、外耳炎などの感染症リスクが高まる |
| 寄生虫や体臭の悪化 | ・ノミやダニが付着した際に見つけにくくなる ・皮脂の酸化による強い体臭が発生する ・飼育環境全体の衛生状態の悪化につながる |
ここからは、実際に子犬にシャンプーをする際の準備を解説します。
成犬のシャンプーについては、こちらの記事をご覧ください。
犬にシャンプーをする頻度の目安は?シャンプーの手順や注意点も解説
<子犬のシャンプーに必要な道具と環境>
・子犬のシャンプーに必要なアイテム
・子犬をシャンプーする環境の整え方
・子犬をシャンプーに慣れさせるには
シャンプーでの子犬の負担を減らすには、手際よく短時間で終わらせることが大切です。まずは必要なアイテムをそろえましょう。
■子犬のシャンプー時に必要なアイテム
ブラシは、シャンプー前のブラッシングに使用します。浴室の床は滑りやすいため、滑り止めマットとペット用シャワーバスタブを併せて使えばケガの防止になるでしょう。お湯を張ったバスタブの中で子犬を洗えば、冷え防止になります。なお、バスタブは大きめの洗面器でも構いません。シャンプーは、低刺激で安全性の高い成分の子犬専用のものを用意してください。スポンジはシャンプーを泡立てるために使用するほか、顔まわりを優しく洗うときにも使えます。速乾性のタオル、ドライヤーも必須アイテムです。
子犬を浴室に連れてくる前に、シャンプーをする環境を整えます。浴室の室温は25〜27度程度に保ちます。特に冬場は脱衣所との寒暖差に注意し、あらかじめ浴室を暖めておきましょう。
子犬が浴室の床で滑ると、関節を痛めるだけでなく、恐怖心からシャンプー嫌いになりかねません。前述のとおり、ワンちゃん用のバスタブや滑り止めマットを活用してください。
また、濡れた子犬から目を離さずに済むよう、タオルやドライヤーはすぐに手に取れる場所にセッティングしておくこともポイントです。
子犬に初めてのシャンプーをする前は、段階を踏んでシャワーやドライヤーなどに慣らしておくことをおすすめします。浴室の近くでシャワーの音を聞かせたり、オーナーさんがドライヤーを使っている横にいさせたりすれば、日常的に「シャワーもドライヤーも怖くないものだ」と認識させることができるでしょう。
また、お散歩後などにぬるま湯を足先にかけて洗ったり、シャンプーで足だけを洗ったりする経験を積み、濡れる感覚やシャンプーをポジティブに受け入れられるようにするのもおすすめです。おとなしくできたら大げさなほどほめ、おやつをあげます。子犬が「シャンプーをすればいいことがある」と覚えられれば、シャンプーへの苦手意識を減らすことができます。
準備が整ったら、いよいよ全身シャンプーに挑戦しましょう。ここからは、子犬の正しいシャンプーの手順を紹介します。子犬のシャンプーは手早く行うのがポイントです。
<子犬のシャンプーの正しい方法と手順>
1.シャンプー前にブラッシングする
2.ぬるま湯で全身を濡らす
3.シャンプーをつけて全身を洗う
4.しっかりと洗い流す
5.タオルで全身の水分を拭き取る
6.ドライヤーで丁寧に毛を乾かす
乾いた状態でブラッシングし、毛のもつれや汚れを落とします。被毛に毛玉があるままお湯で濡らすと、さらに固まって取れなくなります。必要に応じて、コームなども活用して丁寧に行いましょう。同時に、皮膚に赤みや湿疹がないかチェックします。
お湯の温度は37度前後のぬるま湯が最適です。人間には少しぬるいと感じる程度が、子犬には安心できる温度だと覚えておきましょう。シャワーはゆるめに当たるように調整し、お尻や後ろ足など、顔から遠い部位から徐々に濡らしていきます。
バスタブの中に足元が浸かる程度にお湯を溜め、足湯のような状態にしてあげると、体の冷えを防ぐことができます。足元がすべらないので、子犬を落ち着かせることも可能です。
シャンプーはあらかじめ泡立ておき、泡を使ってやさしくなでるように洗います。ワンちゃんの様子を見ながら、足先、おなか、背中、顔周りの順番で洗うのがおすすめです。最後に顔を洗えば、シャンプーが顔についている時間を短くできます。
特に顔まわりはスポンジに泡を含ませて、目や鼻に入らないよう慎重に洗ってください。
なお、ワンちゃんがシャンプーを嫌がった場合は無理にせず、お湯洗いにとどめてください。
全身をシャンプーで洗えたら、シャワーで泡を流します。シャンプーが残ると皮膚炎の原因になるため、念入りにすすぐことが大切です。
流す順番は顔・頭から足へと、上から下へ流すのが効率的です。ワンちゃんがシャワーを直接顔にかけるのを嫌がる場合は、水圧を極限まで弱めるか、お湯を含ませたスポンジで優しくぬぐうようにして流しましょう。脇の下や内股は泡が残りやすいので念入りに流してください。
浴室を出る前に、手で軽く体の水分を絞ります。ワンちゃんが「ブルブル」をして水分を飛ばしたい様子なら、自由にさせてあげましょう。
その後、吸水タオルで拭きます。ゴシゴシこするのではなく、タオルを押し当てるようにして水分を吸い取ってください。
子犬の被毛の生乾きは雑菌の繁殖や冷えの原因になるので、最後にしっかりと乾かすことが大切です。ドライヤーはワンちゃんから30cm以上離し、オーナーさんの手に風を当てて熱すぎないかを確認してください。ブラシを通しながら乾かすと毛並みが整い、抜け毛も効率良く取り除けます。
ここでは、ワンちゃんの種類ごとのシャンプー時に気をつけるべきポイントを紹介します。
■犬種別のケアのポイント
| 犬種 | 注意点 | ケアのポイント |
|---|---|---|
| 短毛種 (ビーグル、ミニピンなど) |
皮膚が外気にふれやすく敏感 | ・低刺激で保湿力のあるシャンプーを使う ・タオルドライは優しく行う |
| 長毛種 (シーズー、ポメラニアンなど) |
毛が絡まりやすく乾きにくい | ・シャンプー前にしっかりブラッシングする ・毛玉ができやすい部分は重点的にケアする |
| 短頭種 (パグ、フレンチブルドッグなど) |
呼吸がしづらく、顔のしわに汚れが溜まりやすい | ・シャワーやドライヤーを最低限の時間で済ませる ・しわ部分を丁寧に拭き取る |
| 寒冷地原産 (シベリアンハスキーなど) |
被毛が厚く、水や油をはじく | ・過度な洗浄を避ける ・汚れた部分だけのケアも取り入れる |
| 小型・超小型犬 (チワワ、トイプードルなど) |
体温が下がりやすく、体が小さい | ・手早く済ませる ・ドライヤーは負担になるため、特に温度と風圧に注意する |
子犬の健康と清潔な住環境を保つためには、定期的なシャンプーが欠かせません。子犬の毎日のケアには「キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー」をおすすめします。水分をたっぷり含み、汚れをやさしくふき取れるので、お散歩後のお手入れにもぴったりです。
用途やお好みに合わせて、純水99%タイプと、ノンアルコール除菌タイプの2種類から選べます。シャンプーがまだ早い子犬や、ちょっとした汚れが気になる場合は「キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー」を活用し、愛犬にとって安心できる環境を整えてあげてください。
「キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー」については、下記のページをご覧ください。
キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー
子犬にとってシャンプーは負担にならないか心配になることもありますが、適切な時期を迎え、正しい手順さえ守れば大丈夫です。必要なワクチンをすべて終え、ワンちゃんが健やかに過ごせているタイミングで、まずは無理のない範囲から始めてみましょう。
シャンプーの時間は、愛犬との大切なスキンシップであり、適切に行うことで信頼関係にもつながります。オーナーさんがリラックスして笑顔でワンちゃんと向き合いながら、楽しくシャンプーしてあげてください。
子犬の初めてのシャンプーは、生後3〜4ヵ月頃、混合ワクチンの接種がすべて完了してから1〜2週間後が目安です。接種直後は体力が落ちているため、体調が安定していることを優先し、環境に十分慣れてから行いましょう。お迎え直後で汚れが気になる場合は、全身を濡らさずに、ペット用ウエットティシューや濡れタオルを使って部分的にケアしてあげてください。
子犬がシャンプーを嫌がる場合は、シャワーやドライヤーの音、濡れる感覚などに少しずつ慣らすことから始め、決して無理強いはしないでください。初めて全身を濡らすときは、足先から少しずつお湯をかけ、大人しくできたら大げさなほどほめておやつを与えましょう。もし激しく嫌がるようならその日は中止し、「シャンプーは怖くない、楽しいものだ」というポジティブな記憶を地道に積み重ねていくのが近道です。
子犬をシャンプーするときは、ブラッシングで毛のもつれを取り除いてから、37度前後のぬるま湯でお尻から順に濡らします。次に、泡立てたシャンプーで体から顔の順に優しく洗い、すすぎは顔から体へと手早く行いましょう。最後に吸水性の高いタオルで水分を拭き取り、ドライヤーを体から30cm以上離して根元まで丁寧に乾かします。生乾きは冷えや皮膚トラブルの原因になるため、注意してください。
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