
記事公開:2025.7.23
「生理予定日を過ぎてもなかなか生理が来ない」「周期がバラバラになるのはなぜだろう」と不安になった経験はありませんか?生理が来ない原因はさまざまですが、ストレスによるホルモンバランスの乱れが影響している可能性もあります。
この記事では、生理が来ない原因のひとつであるストレスに注目。自分の状態を確認するためのストレスチェックの方法や生理が来ない場合の対処法、受診の目安などについて解説します。
妊娠の可能性がないのに生理がなかなか来ない場合や、周期が安定しない場合は、生理不順のサインかもしれません。生理不順とは、月経の周期や出血の量・期間に大きな乱れがある状態を指します。通常、生理周期は25~38日とされており、それより短かったり長かったりする場合は注意が必要です。
生理不順の原因としては、ストレスや生活習慣の乱れ、急激な体重の増減、ホルモンバランスの変化などが挙げられます。一時的な変化であれば様子を見ても問題ないことが多いですが、生理が来ない期間が長くなったり、生理不順が何度も続いたりするようであれば、病院の受診が必要なケースも出てきます。
生理の遅れや周期の乱れがあると、体調が不安になったり、仕事や遊びの予定を立てづらくなったりする場合もあるかもしれません。そこで今回は、クラブエリエール会員の女性を対象に、生理不順に関する実態をアンケートしました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:クラブエリエール会員の10代以上の女性
調査期間:2025年5月7日~5月12日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:3,222件
■生理不順になった経験はありますか?
生理不順になった経験について聞いてみると、「はい」と答えた方は全体の68.3%で、実に3人に2人の女性が生理不順を経験していることがわかりました。では、その際に原因として思い当たることがあったかどうか聞いたところ、下記のような回答が寄せられました。
■生理不順の原因は何だったと思いますか?(複数回答)
精神的なストレスや生活習慣の乱れに関する項目への回答が多くを占める一方で、原因が「わからない」と答えた方も24.4%いました。
また、「その他」を選んだ方からは、「加齢による体の変化・更年期」「婦人科系の病気」といった回答もあり、病院でしっかりと診断を受けている方も少なくないようです。いつもと違う体の変化を感じたときは、早めに婦人科を受診することも大切です。
生理不順には、その状態や症状によっていくつかのタイプがあります。ここでは、代表的な生理不順のタイプについて解説します。
無月経とは生理が来なくなる状態のことで、その中でも続発性無月経は、以前は定期的に生理があったのに3ヵ月以上来ていない状態を指します。
極端なダイエットや強いストレス、過度な運動などが原因となることがあります。続発性無月経の場合は、婦人科での診察が必要です。
満18歳を過ぎても一度も生理が来ていない状態が原発性無月経です。先天的な要因や、ホルモン分泌の異常などが考えられます。原発性無月経の場合は、早期の診断と治療が必要です。
ただし、15歳を過ぎた時点で初経が見られない場合は、婦人科で精査をすることが推奨されているため、18歳を待たずに早めに相談することが大切です。
頻発月経は、生理周期が24日以内で、生理が通常より頻繁に来る場合を指します。
ホルモンバランスの乱れやストレス、体の変化で起こることがありますが、特に「繰り返し起こる」「出血量が多い」「強い腹痛がある」といったときは、婦人科で原因を調べることが大切です。
生理周期が長く、生理の来る回数が少ない状態を稀発月経といいます。稀発月経は周期が39~89日と長く、年に数回しか生理が来ない状態のことです。
稀発月経も頻発月経と同様、一時的なホルモンバランスの乱れによって起こることがありますが、排卵障害や子宮・卵巣の病気が原因の場合もあるため、生理周期の乱れが続くようであれば、早めに婦人科を受診しましょう。
職場や学校で人間関係のストレス、生活環境の変化などが続くと、その影響が生理周期にも現れることがあります。強いストレスを受けると、脳の視床下部や下垂体に作用し、ホルモン分泌のバランスが崩れることで、排卵や月経が一時的にストップすることがあるのです。
ホルモンはとても繊細なバランスで成り立っているため、ちょっとした心身の変化にも影響を受けます。
生理が来ない場合、まずは自分の状態を確認してみましょう。下記のストレスチェックにいくつあてはまるか、確認してみてください。
<生理が来ない場合のストレスチェック>
・生活が不規則(寝不足や夜更かしが多い)
・仕事や学校、人間関係で精神的に負担を感じている
・体重が急に増えた、または減った
・激しい運動をしている、または運動不足が続いている
・休んでも疲れが取れない
・便秘や下痢になりやすい
・風邪を引きやすくなった
・生理痛や月経前症候群(PMS)の症状が以前より重く感じる
これらの項目に多くあてはまる場合、体がストレスに反応して生理周期に影響を与えている可能性があります。ストレスを完全になくすことは難しくても、上手に付き合う方法を見つけていくことが、心と体のバランスを整える第一歩です。
生理が遅れると、不安な気持ちになることもあるかもしれません。ストレスや生活習慣の乱れに心当たりがある場合は、少しの工夫で改善できることもあります。まずは、下記のような日常生活の見直しから始めてみましょう。
毎日の適度な睡眠・食事・運動は、ホルモンバランスの安定に欠かせません。朝は同じ時間に起きて日光を浴び、夜はスマートフォンなど電子機器の使用を控えて、早めに寝るように意識してください。栄養のある食事と軽い運動も、体のリズムを整えるのに効果的です。
ストレスを溜め込まないためには、自分に合ったリラックス方法を見つけておくことも大切です。お風呂の湯船に浸かる、音楽を聴く、軽いストレッチや深呼吸をするなど、日常に取り入れやすい方法から始めてみましょう。睡眠の質が上がることで自律神経が整い、生理周期の安定にもつながります。
新しい環境への適応や人間関係の変化がある時期は、無理のないペースで過ごすことを意識しましょう。
自分で思っている以上に体や心に負担がかかっている可能性があるため、少し立ち止まり、ゆっくりする時間も大切となります。
生理が3ヵ月以上来ない状態が続く場合は、自己判断をせずに婦人科の受診をおすすめします。生理不順の背景には、ホルモンの分泌異常や排卵障害などの疾患が隠れている可能性もあります。
特に、以前とは異なる症状や体調不良を感じている場合は、注意が必要です。早めに医師に相談することで、適切な検査や治療を受けられれば、不安の軽減にもつながります。
監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人と共に2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック
生理前や生理中に不調を感じているときは、できるだけ心や体に負担をかけず穏やかに過ごしたいもの。女性ひとりひとりに寄り添うナプキン、「エリス」シリーズをご紹介します。
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エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
エリス ルナフィット超スリム(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
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※ 大王製紙「エリス 新・素肌感 ふつう~多い日の昼用 羽つき」との比較。
「エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm」については、下記のページをご覧ください。
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生理が来ないと不安になる気持ちは自然なことですが、心配しすぎるとかえってそれ自体がストレスとなってしまいます。まずは生活のリズムを整え、自分なりのリラックス方法を日常に取り入れて、ストレスを溜め込まない生活習慣を意識しましょう。
生理は予想外のタイミングで始まることもあります。いざというときのために、生理用品をポーチやバッグにひとつ入れておくだけでも安心です。
ただし、長期間生理が来ない場合や、普段とは違う体調の変化を感じているときは、早めに婦人科へ相談することが大切です。
ストレスは、生理に影響を与える要因のひとつです。強いストレスを感じると、脳のホルモンバランスを調整する働きを乱し、排卵や月経のタイミングが変わってしまうことがあります。忙しい日々や環境の変化が続いているときは、生活リズムやストレスを溜めない生活習慣を意識してください。
自分がストレスを感じているかを知るには、日々の生活を振り返ることが大切です。寝不足や夜更かしが続いていないか、人間関係に悩んでいないか、食欲や体調の変化がないかなどをチェックしましょう。生活を見直すことで、自分が意識していなかった心と体への負担に気づける場合があります。
まずは、生活習慣を見直すところから始めましょう。睡眠・食事・運動のバランスを整え、ストレスを溜めない生活を意識することが、ホルモンバランスの安定につながります。ただし、3ヵ月以上生理が来ない場合や体調に不安があるときは、迷わず婦人科に相談するようにしてください。
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