
記事公開:2025.7.23
生理前や生理中に「夜たくさん寝ても眠い」「仕事中に眠気がひどくて集中できない」など、強い眠気に悩む女性は少なくありません。眠気が原因で生活に支障をきたすこともあり、なんとかしたいと感じている方も多いでしょう。
この記事では、生理前・生理中の眠気の原因をはじめ、予防のための生活習慣と眠くなってしまったときの対処法、眠気がひどい場合の受診目安などについて解説します。
生理前や生理中に強い眠気を感じるのは、多くの女性が抱える悩みのひとつです。なぜ、我慢できないほどの眠気が出るのでしょうか。
大きな要因として挙げられるのが、生理前から分泌が増える「プロゲステロン(黄体ホルモン)」です。プロゲステロンには体を休ませようとする働きがあり、生理前になると日中に自然と眠気が強くなる傾向があります。
一方で、プロゲステロンは体温を上げる作用もあり、夜の寝つきを悪くしたり、睡眠の質を下げたりすることがあります。また、ホルモンバランスの変化は自律神経にも影響を与えるため、夜間に熟睡しづらくなり、その結果として十分に眠っているつもりでも、日中に強い眠気が残ってしまうのです。
■女性ホルモンの変化と生理周期
さらに、生理が始まると分泌されるのが、「プロスタグランジン」という物質です。この物質は、子宮を収縮させて経血を排出する役割を持ちますが、副作用として腹痛や腰痛、吐き気などの不調も引き起こします。これにより体力が消耗され、いっそう強い眠気やだるさを感じることがあるのです。
生理前・生理中は、授業中や仕事中でも関係なく眠気が襲ってきて、困った経験をしている方は少なくありません。また、眠気をどうにかしたいと、さまざまな対策を試すこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、クラブエリエール会員の女性を対象に、生理前や生理中の眠気に関する実態をアンケートしました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:クラブエリエール会員の10代以上の女性
調査期間:2025年5月7日~5月12日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:3,222件
■生理前や生理中の眠気に困ったことはありますか?
生理前や生理中の眠気に困ったことがあるか聞いたところ、63.6%が「はい」と回答しました。多くの方が眠気に困った経験をしているようです。
また、眠気が起きてしまったときの対策としては、下記のような声がありました。
<生理前や生理中の眠気対策を教えてください(自由記述)>
・コーヒーや栄養ドリンクなど、カフェインの入った飲み物を飲む
・寝られる状態であれば仮眠をとる
・ガムを噛む・ミントタブレットを食べる
・ストレッチをするなど体を動かすようにする
・顔を洗う
・とにかく座らないようにして、できれば人と話をする
・目薬をさす
・次の日に備えて早く寝るようにする
皆さん、さまざまな工夫で眠気を乗り切ろうとしていることがわかります。ただ、中には「効果のある対策がなくて困っている」「とにかく我慢する」といった回答もあり、どんな対策をしても襲ってくる眠気に悩んでいる方も多いようです。
生理前や生理中の眠気はどうしても起こってしまうものですが、生活習慣を整えることによって、夜の睡眠の質を高めることもできます。ここでは、眠気を起こりにくくするために役立つ生活習慣について見ていきましょう。
朝起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びましょう。日光を浴びることで「セロトニン」というホルモンが分泌され、夜の自然な眠りを促すリズムが整います。
毎朝同じ時間に光を浴びることで体内時計が安定し、日中の眠気が起きにくくなります。
日中に軽い運動を取り入れることで体温と血流が上がり、夜に自然な眠気が訪れやすくなります。これは、日中に運動で体温を上げておくと、就寝時に深部体温が下がり、眠りにつきやすい状態を作ることができるためです。 特に、ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽めの有酸素運動は、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
慢性的な寝不足はホルモンバランスの乱れを助長し、さらに眠気を感じやすくなるため、睡眠環境を整えることが大切です。なるべく夜更かしは避けて、寝室の明るさ・音・温度・湿度を見直し、寝具も自分に合ったものを選びましょう。
また、生理中に夜間の経血モレが気になる方は、吸収力の高い生理用品を使うことで安心感が得られ、より質の良い睡眠につながります。
どんなに生活習慣を整えていても、生理前や生理中はどうしても眠くなってしまうことがあります。ここでは、日中に強い眠気を感じたときに、無理なくできる対処法を紹介します。
ストレッチなどで軽く体を動かすことで血流が促進され、脳に酸素が行き渡りやすくなります。デスクワーク中なら、肩回しや首を伸ばすなどのストレッチも効果的。ゆっくり深呼吸をするだけでも、体と頭がリフレッシュするでしょう。
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには、眠気を一時的に軽減する働きがあります。
ただし、夕方以降の摂取は夜の睡眠に影響することもあるため、午前中や昼食後のタイミングで取り入れるのが効果的です。カフェインに弱い方は、量を控えめにしましょう。
どうしても眠気が取れない場合は、休憩時間などを利用した短時間の仮眠が効果的です。10~20分程度の短時間の睡眠は、集中力や判断力を回復するのに役立ちます。
眠気を我慢しすぎるよりも、いったんリセットするつもりで取り入れてみるといいでしょう。
生理前や生理中の眠気は、ある程度自然な反応ですが、日常生活に支障をきたすほど強ければ、婦人科に相談してみることをおすすめします。
「眠くて起き上がれない」「日常的な生活に影響している」といった状態が続く場合、月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)などの可能性も考えられます。
薬や生活指導によって症状を軽減できる場合があるため、我慢することが当たり前だと思わずに、つらいときは早めに病院で相談するようにしてください。
監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人と共に2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック
生理前や生理中の眠気・だるさがつらい日は、できるだけ体に負担をかけずに快適に過ごしたいもの。女性ひとりひとりに寄り添うナプキン、「エリス」シリーズをご紹介します。
「エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm」は、独自開発の<スライドフィット吸収体>によって、ナプキンの吸収面が体の動きに合わせて変形・フィット。ズレやヨレを防止し、体への負担を軽減※したナプキンです。経血量が多い日中もモレを防ぎ、安心して使用できます。
※肌への摩擦によるせん断応力を約20%低減(大王製紙従来品「エリス 素肌のきもち ふんわりタイプ 23cm」との比較)。
「エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm」については、下記のページをご覧ください。
エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
「エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm」は、1.9mmの極薄シートでスリムなのに、経血を普通のナプキンの2倍※2吸収。その上、べたつきにくく、5時間※2つけていても快適さをキープできます。アクティブに動くときでもモレの心配をしなくて大丈夫。おしゃれな素材感の個包装で、持ち運びがしやすいナプキンです。
※2 大王製紙「エリス 新・素肌感 ふつう~多い日の昼用 羽つき」との比較。
「エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm」については、下記のページをご覧ください。
エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
「エリスショーツ 昼・夜 ⾧時間用」は、ブラックカラーのスタイリッシュなショーツ型ナプキンです。夜用ナプキン3枚分※1の吸収力で360°しっかりガードし、12時間※2モレ・ズレ安心。夜の伝いモレが不安な人、経血量が多く日常生活やスポーツをするときのモレが不安な人にも、このショーツ型がおすすめです。
※1 大王製紙「エリス 新・素肌感 多い日の夜用 羽つき」との比較。
※2 大王製紙調べ。個人差がありますので経血量に合わせて適宜取り替えてください。交換不要を推奨するものではありません。
「エリスショーツ 昼・夜 ⾧時間用 ブラックカラー」については、下記のページをご覧ください。
エリスショーツ 昼・夜 ⾧時間用 ブラックカラー|エリス
生理前や生理中は、ホルモンバランスの変化によって体も心も不安定になりがちです。強い眠気やだるさを感じるときは、無理にがんばろうとせず、まずはしっかりと体を休めることが大切です。
とはいえ、授業や仕事を簡単には休めないという方も多いと思います。そのようなときは、生活習慣を整えたり、日中の対処法を取り入れたりすることで、眠気をやわらげる対策を試してみてください。
生理のつらい時期は、自分をいたわることが必要です。無理をせず、ゆったりと過ごす時間を大切にしましょう。
主な原因は、排卵後に分泌される「プロゲステロン」というホルモンの影響です。プロゲステロンには体を休ませようとする働きがあり、生理前は日中に自然と眠気が強くなることがあります。
一方で、プロゲステロンは体温を上げる作用もあるため、夜の寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりします。また、ホルモンバランスの変化は自律神経にも影響を与え、夜間に熟睡しづらくなるため、その結果として日中に強い眠気を感じてしまうのです。
完全に防ぐことは難しいですが、生活習慣を整えることで眠気を軽減できる可能性があります。朝日を浴びて体内時計をリセットしたり、日中に軽い運動を取り入れたりするのが効果的です。睡眠環境の見直しもおすすめです。
どうしても眠くなってしまったときは、軽く体を動かす、カフェインを上手に取り入れる、短時間の仮眠をとるといった対策があります。無理をせず、自分に合った方法で対処することが大切です。
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