記事公開:2025.6.27
プールや海に出掛ける日が生理の予定日と重なった場合、多くの女性にとって不安の種となるでしょう。しかし、生理中も正しく対策をすれば、水遊びを楽しむことができます。
この記事では婦人科医監修のもと、生理中でもプール・海に入れる方法や注意点、水に入った後のケアなどについて解説します。
生理中にナプキンをつけたままプールや海に入ると、水でふくらんで経血を吸収できなくなり、衛生面でも良い状態ではないため、そのまま入ることは推奨されていません。また、水中にいるあいだは、水圧によって一時的に経血が外に出にくくなるといわれますが、完全に防げるわけではありません。生理中は、経血量が少ないときであれば生理用の水着があるほか、タンポンなどの衛生面に配慮した適切なアイテムを使うことで、経血モレを防ぎつつプールや海に入ることが可能です。
注意点として、タンポンは使用時の違和感が苦手な人もいるほか、決められた使用時間を守らず長時間交換しないでいると、発熱などを伴う「トキシックショック症候群(TSS)」を発症するおそれがあります。体の負担も考え、水から出たらタンポンを外し、体を清潔にしてからナプキンに切り替えるのがおすすめです。
楽しみにしていたプールや海の予定と、生理が重なってしまった経験のある人は、どのくらいいるのでしょうか。また、実際に重なってしまった場合、どのような対策をしているのかも気になるところです。
クラブエリエール会員の女性を対象としたアンケートでは、下記のような結果が得られました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:クラブエリエール会員の20代以上の女性
調査期間:2025年3月25日~3月31日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:2,205件
■プールや海へ行く日と生理が重なった経験がありますか?
64.7%と多くの人が、プールや海へ行く日と生理が重なった経験をしていることがわかりました。また、生理が重なってしまったときの対策として、下記のような声がありました。
<プールや海へ行く日と生理が重なったときの対策はどうしていますか?(自由記述)>
・タンポンを使用する
・ピルで生理の日程を調整する
・月経カップを使用する
プールや海へ行く日と生理が重なった場合、さまざまな対策をしていることがわかります。中には「予定をあきらめる・日程を変更してもらう」「お出掛けしても自分は水に入らない」といった回答も寄せられ、楽しみにしていたのに、ちょっと残念な気持ちになった方も多いようです。
また、さまざまな対策をして出掛ける場合も、特に気をつけたこととして下記のような声があり、細かな点にも気を配っていることがわかりました。
<プールや海へ行く日に生理が重なった場合、特に気をつけていることを教えてください(自由記述)>
・経血がたれないように気をつける・トイレでチェックをする
・お手洗いの場所を必ず確認する
・おなかを冷やさないようにする
・長い時間水に入らないようにする
・汚物用のポリ袋と紙袋を持参する
・タンポンをした上にナプキンを使う・ショーツを重ねてはく
生理中にプールや海に入る際、タンポンを使えば快適に過ごすことができますが、使い方を誤ると体に負担がかかることもあります。ここでは、タンポンの使用時に、気をつけたいポイントをご紹介します。
タンポンはこまめに交換することが大切です。通常は4~8時間以内の交換が推奨されていますが、プールや海に入る場合は水分を吸って膨張しやすいため、2~3時間ごとに新しいものに取り替えましょう。特に、経血量が多い時期は吸収量が多いタイプを選ぶと安心です。
タンポンのひもは絶対に切ってはいけません。ひもは本体を取り出す際に必要なパーツで、切ってしまうと自分で取り出せなくなるおそれがあります。
「水着からひもが見えたら恥ずかしい」と心配する方もいるかもしれませんが、正しい使用方法を必ず守りましょう。ひもが出ないように位置を調整し、水に入る前に確認をしておくと安心です。
経血モレやタンポンのひもが気になる場合は、水着やタオルの選び方を工夫してみることもおすすめです。例えば、ショートパンツタイプの水着やスカートつきの水着を選ぶと、気になる部分を自然にカバーできます。
また、万が一の経血モレが気になる方は、紺や黒など濃い色の水着・タオルを選ぶと、汚れが目立ちにくく安心です。
施設によっては、タンポンをつけていても、生理中の入水を禁止しているところがあります。衛生管理の観点からルールを設けていることがあるため、現地で慌てないように、事前に公式サイトなどで利用条件を確認しておきましょう。特に、温泉などの温浴施設は、生理中の入浴を禁止している場合が多いため、注意が必要です。
水から出たら早めにタンポンからナプキンに切り替えることが大切です。水に入った状態でタンポンを長時間使用し続けると吸収力が低下し、衛生面でも良くありません。そのため、水から出た後は早めに取り外し、体を清潔にした上で新しいナプキンに切り替えるといった工夫をするといいでしょう。
生理中にプールや海に入るとき、タンポン以外にも使える選択肢があります。代表的なものに「月経カップ」や「生理用水着」があります。
月経カップは、腟内に挿入して経血を溜めるカップ型のアイテムで、長時間使用できるのが特長です。装着していても水着から見えることはなく、水中でも快適に使用できます。ただし、初めて使う場合は、お出掛け前に装着に慣れるための練習をしたほうが安心です。
生理用水着は吸収体が内蔵された水着で、軽い日であればこれひとつで過ごすことも可能です。見た目は一般的な水着と変わらず便利ですが、経血量が多い日はモレのおそれがあるため、ほかのアイテムを使用したほうがいいでしょう。
生理中のプールや海は、衛生面に配慮した適切なアイテムを使用することで楽しむことができますが、終わった後のケアも重要です。
まず、水から上がったら体を清潔にし、温めることが大切です。水に入ると体が冷えやすく、血流が悪くなることで生理痛が悪化するおそれがあります。また、体を清潔にした後は、必ず新しいナプキンに切り替えましょう。
監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人と共に2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック
アクティブに過ごしたい日でも、生理中の体はとてもデリケート。経血量や肌へのやさしさを考えて、自分に合ったナプキンを選びたいものです。女性ひとりひとりに寄り添うナプキン「エリス」シリーズをご紹介します。
「エリス ルナフィット」シリーズは、独自開発の<スライドフィット吸収体>を採用。ナプキンの吸収面が体の動きに合わせて変形・フィットすることで、アクティブな日もズレ・ヨレを防止します。多い日の経血を素早く吸収し、生理中の敏感な肌にもやさしいナプキンです。
「エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm」「エリス ルナフィット超スリム(多い昼用)羽つき 23cm」については、下記のページをご覧ください。
エリス ルナフィット(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
エリス ルナフィット超スリム(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
「エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm」は、1.9mmの極薄シートで持ち歩きにも便利、その上5時間※1つけていても快適をキープ。ショーツの接着部分の面積は122%※2にアップで、アクティブに動くときでもモレの心配がありません。薄くておしゃれな個包装で、かさばらないので、お出掛けの日にもおすすめのナプキンです。
※1 大王製紙「エリス 新・素肌感 ふつう~多い日の昼用 羽つき」との比較。
※2 エリス従来品比。
「エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm」については、下記のページをご覧ください。
エリス コンパクトガード(多い昼用)羽つき 23cm|エリス
生理とプールや海へ行く予定が重なりそうなときは、生理用品の準備が必要になります。予定日を確認し、タンポンやナプキンを多めに用意しておきましょう。タンポンの使用経験がない方は、事前に試しておくと安心です。
楽しい時間を快適に過ごすためにも、備えをしっかり整えておくことが大切です。
生理中でも、タンポンや月経カップを正しく使えば、プールや海に入ることは可能です。水中では水圧の影響で経血が出にくくなるといわれていますが、完全に防げるわけではないため、経血モレ対策が必要です。
また、施設によっては生理中の入水を禁止している場合があるため、事前に利用条件を確認しておきましょう。
タンポンは水を吸収しやすいため、通常よりもこまめに交換することが大切です。2~3時間ごとを目安に取り替え、水に入る前後で必ず新しいものに交換しましょう。
また、取り出し用のひもは絶対に切ってはいけません。もし、外からひもが見えてしまうのが心配な場合は、ショートパンツタイプの水着やスカートつきの水着を選ぶと安心です。
水に入ると体が冷えやすく、生理痛が悪化するおそれがあることや、衛生面の問題があるため、プールや海から出た後はなるべく体を温め、清潔な状態にしてから帰りましょう。また、体を清潔にした後は、必ず新しいナプキンに取り替えることも大切です。
画像提供/PIXTA