
記事公開:2026.1.26
ネコちゃんが突然頭をぶつけてくる「頭突き」は、かわいらしい仕草ですが、ネコちゃんのさまざまな感情や目的が込められたコミュニケーションの一種です。
この記事では、ネコちゃんが頭突きをする主な理由をはじめ、対象別の意味、愛情表現との違い、適切な対応方法、そして注意すべき病気のサインまで詳しく解説します。
監修者のご紹介
松田 唯さん
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。
2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)を開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬についてわかりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解してオーナーさんが選択できる診療を心掛けるようにしている。
ガイア動物病院
ネコちゃんが頭突きをする行動には、いくつかの明確な理由があります。この仕草は単なる偶然ではなく、ネコちゃんがオーナーさんや周囲の環境とコミュニケーションを取るための大切なサインです。
ここでは、ネコちゃんが頭突きをする主な5つの理由を解説します。
<ネコちゃんが頭突きをする主な5つの理由>
・愛情表現としての頭突き
・マーキング行動としての頭突き
・挨拶や信頼のサインとしての頭突き
・要求や不満のサインとしての頭突き
・病気のサインとしての頭突き
ネコちゃんが頭突きをする最大の理由は愛情表現です。「大好き」「信頼してるよ」という気持ちを伝えるための行動で、オーナーさんに対して親しみを込めて頭突きをしています。
頭突きは、お母さんネコや兄弟ネコとのスキンシップの名残で、心を許した相手にだけ見せる特別な仕草です。頭をそっと押しつけたり、ゴロゴロと喉を鳴らしながらコツンとおでこを当てたりすることがあります。
ネコちゃんの額や頬にはフェロモンが出る臭腺があります。頭突きは、臭腺から出る自分の匂いを相手や物にこすりつけてマーキングを行う意味もあります。大切なものや縄張りに「自分のものだよ」と示す行動で、信頼の証でもあり、安心したい気持ちの表れといえるでしょう。
ソファなどの家具やスマートフォンなどにも頭突きをするのは、このマーキング行動の一環です。
頭突きは、ネコちゃん同士では挨拶として行われることがあります。「おかえり」「元気?」といったフレンドリーな意味合いで、親しみや信頼の気持ちが込められています。無防備に頭を差し出す行動は、相手に対する深い安心感の証なのです。
ネコちゃんは、「ごはんが欲しい」「遊んでほしい」など、オーナーさんに何かを求めているときにも頭突きをして、その気持ちを伝えてくることがあります。しつこく頭突きを繰り返したり、鳴き声や甘噛みを伴ったりする場合は、要求が通らないためにストレスや不満を感じている可能性もあります。環境や体調をチェックし、ネコちゃんの要求に応えてあげてください。
ネコちゃんが壁や硬いものに何度も頭を強く押しつける場合、神経や脳に異常がある病気のサインの可能性があるため、すぐに動物病院を受診してください。普段の頭突きと明らかに異なる行動を見極め、見逃さないようにしましょう。
ネコちゃんの頭突きは、その相手や対象によって意味が異なります。ここでは、対象別にネコちゃんの頭突きの意味を詳しく見ていきましょう。
■対象別に見るネコちゃんの頭突きの意味
ネコちゃんがオーナーさんに頭突きをするのは、強い信頼関係が築けている証拠です。特に帰宅時やリラックスした時間帯に頭をこすりつけてくるのは、「おかえり」「いっしょにいたかったよ」という気持ちが込められた愛情表現といえるでしょう。
また、なでてほしい、遊んでほしいといった要求のサインであることもあります。この場合は、頭突きのあとにしっぽを立ててすり寄ってきたり、じっと見つめてきたりするなど、ほかのサインとセットになっていることが少なくありません。
ネコちゃんの頭突きの強さや頻度は、気分や体調によっても変化します。例えば、優しく何度も頭を押しつけてくるときは、甘えたい気持ちが高まっている証です。一方で、軽くコツンと1回だけして離れていく場合は、軽い挨拶や確認行動のような意味と取れます。
ネコちゃん同士の頭突きは、仲間同士で行うコミュニケーションの1つで、親愛の気持ちや社会的なつながりを示す重要な行動です。特に、いっしょに育った兄弟や、相性の良いペアの間では、頭突きが頻繁に交わされます。
これは「敵意はないよ」「仲良くしようね」といったメッセージでもあり、社会性の高いネコちゃんにとってはごく自然なスキンシップです。
ネコちゃんが家具やスマートフォン、壁などに頭突きをする場合、それは多くの場合マーキングの意味です。自分の匂いをこすりつけて「ここは自分の安心できる場所」「自分のものだよ」と周囲に示しています。
特に引っ越しや模様替えなど、環境に変化があったときにこの行動が増える傾向があります。新しい匂いや配置に不安を感じるネコちゃんは、自分の匂いをこすりつけることで安心感を得ようとするのです。このような行動は、ネコちゃんがストレスを和らげるセルフケアの一種ともいえるでしょう。
また、オーナーさんが長時間不在にした後や、来客があった日などに急に物への頭突きが増えることもあります。これは「自分のテリトリーを再確認したい」という気持ちの表れかもしれません。
ネコちゃんから頭突きをされたときは、その行動の意味を理解し、適切に対応することが大切です。ネコちゃんの気持ちに寄り添った適切な対応を紹介します。
<ネコちゃんに頭突きをされたときの適切な対応方法>
・愛情のお返しをする
・強すぎる頭突きには、やさしく距離を取る
ネコちゃんの頭突きは、オーナーさんへの信頼や愛情を示すサインです。ネコちゃんからの「信頼してるよ」「ここが安心できる場所だよ」という気持ちを受け取り、やさしくなでたり、優しい声で話しかけたりし、お返しの気持ちを伝えましょう。ネコちゃんによっては、こちらも頭をそっと近づけてあげると、満足そうな反応を見せることもあります。
ただし、かまいすぎたりしつこく触ったりしすぎると、ストレスになることもあるため、ネコちゃんの表情やしっぽの動きなどを観察しながら、適度な距離感で接することが大切です。
ネコちゃんの頭突きが、場合によっては強すぎて驚くことはあるかもしれません。これは遊びたい気持ちやテンションの高まりが原因で、攻撃的な意図はありません。ただし、繰り返し強くぶつかってきたり、勢いが激しかったりする場合は、少し注意が必要です。
ネコちゃんが興奮しているときは、落ち着ける環境を整えることが効果的です。音や光の刺激を減らし、静かな空間で安心して過ごせるようにしてあげましょう。また、日頃から適度に遊びの時間を設け、エネルギーを発散させることも、行動の安定につながります。
もし、オーナーさんが痛みを感じるほどの頭突きを受けた場合は、無理に叱るのではなく、ネコちゃんの気持ちを尊重しつつ、やさしく距離を取ることが大切です。コミュニケーションの一環として理解し、落ち着いて対応してあげてください。
以前はよく頭突きをしていたのに最近は減ってきた、と感じるオーナーさんもいるのではないでしょうか。ここでは、ネコちゃんの変化の主な原因を紹介します。
<ネコちゃんの頭突きが少なくなる理由>
・年齢や性格の変化
・ストレスや健康問題の可能性
・信頼関係の変化
ネコちゃんは成長や加齢に伴って、行動が変化します。若い時期には頭突きやじゃれ合いなどのスキンシップが多く見られますが、大人になると落ち着いた性格になり、愛情表現のスタイルが変わることがあります。
例えば、以前は頭突きで甘えてきたネコちゃんが、最近は近くで静かに寄り添うだけになったとしても、それはネコちゃんなりの信頼の表現です。性格や生活環境によっても変わるため、頭突きが減ったからといって心配しすぎる必要はありません。
ネコちゃんの変化を自然な成長として受け入れ、今のスタイルに合わせた関係性を築いていきましょう。
頭突きが急に減ったり、まったくしなくなったりした場合、ストレスや体調不良が原因の可能性もあります。引っ越しや来客など、環境の変化に敏感なネコちゃんは、知らない音や匂いによって不安を感じることがあります。
また、どこかに痛みがある場合、頭や首まわりに不快感があって、頭突きのような動きを避けるようになるかもしれません。日頃からネコちゃんの様子をよく観察し、食欲や排泄、歩き方などに変化がないかをチェックしましょう。少しでも異変を感じたら、早めに動物病院を受診してください。
オーナーさんの接し方が変わり、ネコちゃんが距離を取るようになる場合もあります。例えば、しつこくかまいすぎたり、無理に抱っこしたりしようとしたために、ネコちゃんが「自分の気持ちをわかってくれない」「近くにいると危険だ」と感じてしまうこともあります。
ネコちゃんとの信頼関係は、一方通行では築けません。頭突きが減ったと感じたときこそ、ネコちゃんのペースを尊重しながらコミュニケーションを見直す良い機会です。無理にさわろうとせず、アイコンタクトややさしい声かけなど、ちょっとした心掛けで再び距離が縮まることもあります。
「キミおもい」は、「キミにやさしい、いっしょにうれしい」というブランドの想いから「傾聴飼育」を推奨しています。傾聴飼育とは、ネコちゃんの習性を学び、発するサインを観察し、その意味を理解しながらいっしょに暮らしていくことです。
例えば、ネコちゃんがオーナーさんに頭突きをするときは、挨拶や甘えたい気持ち、安心感のほか、「おなかが減ったよ」「遊んでほしいな」といった要求を示しているといわれています。ネコちゃんからの愛情表現や要求を受け止め、やさしくなでてあげたり、要求を叶えてあげたりすれば、信頼関係を強くすることができるでしょう。
「キミおもい」は、オーナーさんの「おもい」とネコちゃんの「おもい」が通じ合えるよう、お手伝いをしています。
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ネコちゃんが暮らす環境を整え、適切なケアを続けることは、ネコちゃんにとってもオーナーさんにとっても大切なことです。「キミおもい」のネコちゃんシリーズは、ネコちゃんと暮らす環境づくりをサポートするために開発されたアイテムがそろっています。日々のケアにプラスできるアイテムを選んでみてはいかがでしょうか。
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「キミおもい」のネコちゃんシリーズについては、下記のページをご覧ください。
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ネコちゃんの頭突きには、たくさんの気持ちが込められています。「大好き」「安心してるよ」といった愛情表現をはじめ、「ここは自分のテリトリー」と主張するマーキング、さらには「ごはんが欲しい」「かまってほしい」といった要求を示す場合もあります。
大切なのは、ネコちゃんの表情や仕草をしっかり観察し、その行動の意味を正しく読み取ってあげることです。
ネコちゃんの気持ちを理解しようとする姿勢そのものが、信頼関係を深める第一歩。日常の小さな頭突きをきっかけに、ネコちゃんとの絆をもっと強く、あたたかいものに育てていきましょう。
ネコちゃんの頭突きは好意や信頼の気持ちを示す愛情表現であることが多いようです。特にリラックスした状態で頭をこすりつけてくる場合、「大好きだよ」「安心しているよ」といったポジティブな感情が込められています。また、「おなかが減ったよ」「遊んでほしいな」といった要求や不満のサインとして使われることもあるため、行動の背景や表情を観察することが大切です。
ネコちゃんが家具や壁、スマートフォンなどに頭を押しつけるのは、主にフェロモンを使ったマーキング行動の一種です。自分の匂いを付けて、「ここは自分の安心できる場所だ」と主張し、環境への適応やストレスの緩和を図っています。ただし、壁に強く頭を押しつけるような異常行動が見られた場合は、脳や神経の病気が原因の可能性もあるため、注意が必要です。
ネコちゃんが以前よりも頭突きをしなくなった場合、年齢による性格の変化や愛情表現のスタイルの変化が考えられます。また、ストレスや体調不良、オーナーさんとの距離感の変化も影響している可能性があります。ネコちゃんのほかの行動や健康状態も観察し、気になる場合は早めに獣医師に相談しましょう。
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