
記事公開:2026.6.26
ネコちゃんを迎えたら最初にすべきことが、トイレのしつけです。オーナーさんとネコちゃんがストレスなく快適に暮らすためには、決まった場所でトイレができるようになることが欠かせません。ネコちゃんのトイレのしつけは生後3週から始めることができ、排泄のサインを示したときに猫用トイレに連れて行くことを繰り返すと、自然にトイレを覚えるようになります。
この記事では、トイレのしつけを始めるタイミングや必要なグッズ選び、教え方のポイント、うまくいかないときの対処法のほか、粗相と病気の見分け方などを詳しく解説します。
監修者のご紹介
松田 唯さん
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。 2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)を開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬についてわかりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解してオーナーさんが選択できる診療を心掛けるようにしている。
ガイア動物病院
一般的にネコちゃんはトイレを覚えるのが早く、比較的しつけがしやすいといわれています。子猫なら自力で排泄できるようになる生後3週から始められますが、中にはなかなかトイレを覚えられず、オーナーさんが悩むケースもあるかもしれません。
トイレのしつけは焦らず根気よく続けることが大切です。お互いに快適に暮らせるよう、ネコちゃんを迎え入れた日からトイレのしつけを始めましょう。
猫用トイレと猫砂の種類、それぞれの特徴についてご紹介します。ネコちゃんが気に入るトイレグッズをそろえることが、トイレを覚えてもらう第一歩です。
<ネコちゃんに必要なトイレグッズ>
・猫用トイレ
・猫砂
・そのほかの必需品
ネコちゃんに必要なトイレの数は「飼っている数+1個」が目安です。1匹ならトイレは2個、2匹なら3個用意しましょう。サイズはネコちゃんの体長(首から尾の付け根)の1.5倍以上が基準で、トイレの中で体の向きを変えたり、猫砂をかけたりしやすい大きさをおすすめします。
ネコちゃんが排泄後に砂をかいていない、あるいはトイレの壁や外をかいている場合は、トイレのサイズや種類、または猫砂の好みが合っていないことが原因の場合もあります。
市販されている猫用トイレの種類と形状を紹介します。
■主な猫用トイレの種類
| 猫用トイレの種類 | 使い方 |
|---|---|
| ノーマルトイレ | 猫砂を敷くだけのシンプルなトイレ。比較的手頃な価格で購入できる。固まるタイプの猫砂を使用する。使用できる猫砂の種類が多く、ネコちゃんに合った砂を選びやすい。排泄のたびに掃除をする必要がある |
| システムトイレ | 上段に猫砂を敷くスノコ、下段にペットシーツを敷く引き出しがついた2層構造。おしっこは下段で受け止めるため、ノーマルトイレよりも処理の回数が少なく済む。システムトイレ専用の固まらないタイプの猫砂と、システムトイレ用シートを組み合わせて使う |
| 自動トイレ | 排泄物を検知して、自動的におしっこで固まった猫砂やうんちをお掃除してくれるトイレ。お手入れの手間が少なく、清潔を保てる。使用できる猫砂の種類が少ないほか、音が気になってネコちゃんが受け入れてくれない場合もあるため注意 |
■主な猫用トイレの形状
| 猫用トイレの形状 | 特徴 |
|---|---|
| オープンタイプ | 上が開いたシンプルな箱形。ネコちゃんが出入りしやすく、お手入れが簡単 |
| ドームタイプ | 上部が屋根で覆われたタイプ。隠れてトイレをしたいネコちゃんが安心でき、ニオイも比較的抑えられる。はじめのうちはドームを取り、慣れてから取り付けてあげるのがおすすめ |
猫砂の素材はさまざまな種類があり、ネコちゃんの好みや、オーナーさんの管理のしやすさで選ぶとよいでしょう。
ネコちゃんのトイレに猫砂が必要な理由は、ネコちゃんは排泄物に砂をかけてニオイや痕跡を隠す習性があるためです。人間と暮らしてきたネコちゃんの先祖は、「リビアヤマネコ」という砂漠に住む種とされ、その名残でサラサラとした猫砂を好む傾向があるといわれています。猫砂の主な種類は下記のとおりです。
■猫砂の主な種類
| 猫砂の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 紙 | 軽くて持ち運びが楽。燃やせるゴミに出すことができ、処理が簡単 |
| 鉱物 | 自然の砂の感触に近いため、好む猫が多い。しっかり固まるのでお掃除が楽 |
| 木 | ヒノキなどを原料とし、自然な香りで消臭効果がある |
| おから | 食品が原料なので万が一ネコちゃんの口に入っても比較的安全。燃やせるゴミに出すことができる |
| シリカゲル | ニオイを強力に脱臭する効果がある。固まらずにおしっこを透過するので、システムトイレで使用する |
なお、トイレトレーニング時は、公園の砂場の砂くらいの粒が細かいタイプの猫砂から使用するのがよいとされています。粒の大きな猫砂はトイレ周りに散らばりにくいため、部屋が汚れにくいというメリットがありますが、ネコちゃんがトイレを覚えてから徐々に変更するのがおすすめです。
猫砂の適切な捨て方については、こちらのページをご覧ください
猫砂の適切な捨て方とは?種類別の分別と臭い対策を詳しく解説
うんちや固まったおしっこをすくうために、スコップが必要です。定期的に洗って清潔に保ちましょう。処理の際は消臭袋を使うとニオイを封じ込められて便利です。うんち用のゴミ箱も用意すると、ゴミの日まで衛生的に一時保管できます。
ネコちゃんのトイレのしつけは、自力で排泄できるようになる生後3週以降から始められます。しつけ方と成功するコツを紹介します。
<ネコちゃんのトイレのしつけ方と成功のコツ>
・排泄のサインを見極めて猫用トイレに連れて行く
・成功したらたくさんほめる
・失敗しても叱らない
・粗相をしたらすぐに片付ける
ネコちゃんがそわそわしたり、床のニオイを嗅いだり、床を引っかいたりし出したら「トイレに行きたい」というサインです。ネコちゃんをそっと猫用トイレに連れて行って、静かに見守りましょう。
最初の頃は2~3時間おきに猫用トイレに連れて行くのも効果的です。寝起きや食後、遊んだ後なども、排泄しやすいタイミングといわれています。
猫用トイレで上手に排泄できたら、たくさんほめてあげましょう。しっかりほめると、ネコちゃんはトイレを早く覚えます。ただし、排泄中に声をかけるのは驚かせてしまうので避けてください。排泄が終わって落ち着いたタイミングで、「上手にできたね!」と声をかけるのがおすすめです。
ネコちゃんがトイレに失敗しても、決して叱ってはいけません。トイレの失敗を叱ると、ネコちゃんは排泄が悪いことだと認識してしまいます。オーナーさんに隠れて排泄するようになるほか、おしっこを限界まで我慢してしまい、膀胱炎などの疾患につながりかねません。粗相をした場合はその原因を見つけて、改善策を考えていきましょう。
ネコちゃんが猫用トイレ以外の場所で排泄してしまったときは、すぐ片付けましょう。粗相をした場所に排泄物のニオイが残っていると、また同じ場所で排泄してしまう可能性があります。ペット用消臭剤などを使って、しっかりとニオイを取り除くことが大切です。
猫用トイレの置き場所は、しつけの成否を左右するポイントです。場所が悪いだけでトイレをなかなか覚えてくれないこともあります。ネコちゃんが安心できる適切な猫用トイレの場所は、下記のとおりです。
<ネコちゃんが安心できる適切な猫用トイレの場所>
・落ち着ける場所:寒すぎる場所や人通りの多い場所などは避ける
・静かで、突発的な音もしない場所:洗濯機の近くやインターホンの音が聞こえる場所はNG
・いつも同じ場所:一度決めた場所は、簡単に変えない
猫用トイレの場所について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
猫トイレの最適な場所は?室内の移動方法と清潔な環境づくりを解説
ネコちゃんがトイレを失敗する背景には、必ず原因があります。次のポイントをチェックしてみましょう。
■ネコちゃんがトイレを失敗する原因
猫用トイレが置かれている場所は、ネコちゃんにとって快適でなければいけません。猫用トイレが人通りの多い騒がしい場所や、家電の大きな音が聞こえる場所、寒い場所などに置いてあると、ネコちゃんは落ち着いて排泄できません。安心して排泄できる、静かで暖かい場所に設置してあげましょう。
猫用トイレのサイズは、前述のとおりネコちゃんの体長の1.5倍以上が適切だといわれています。使っているトイレが小さすぎないかチェックしましょう。また、猫用トイレの数は「飼育頭数+1個」が目安です。数が足りないと失敗の原因になるため、見直してください。
ネコちゃんはきれい好きなので、排泄物はこまめに片付けましょう。月に1~2回程度はトイレ本体を洗って清潔を保ち、猫砂もすべて新しいものに入れ替えてください。汚れが残っていると、別の場所で粗相をしてしまうことがあります。
猫砂は素材の種類によって感触やニオイが異なります。粒の大きさもいくつかあるので、何種類か試して、ネコちゃんの好みに合うものを探してください。お気に入りの猫砂ではない場合、トイレに入るのを嫌がって失敗につながることがあります。
成猫や外で暮らしていたネコちゃんを迎えた場合も、トイレを覚えてもらうことはできます。しつけの方法は、前述した子猫の場合と同じです。ただし、外で暮らしていたネコちゃんが初めて室内で暮らす場合、部屋が広すぎると落ち着かないため、最初はトイレを入れたケージの中で過ごしてもらうのがよいでしょう。空間を限定することでトイレの場所を認識しやすくなり、静かで安心できる環境のなかで屋内での排泄に早く慣れてくれます。
また、外で暮らしていたネコちゃんは、市販の猫砂の感触に違和感があり、ネコちゃん用のトイレだと認識できないかもしれません。猫砂にネコちゃんの排泄物のニオイをつけて「ここがトイレだよ」と教えてあげると、次第に認識してくれるようになります。
これまで問題なくできていたのに急に猫用トイレ以外の場所でおしっこをしてしまう場合、猫用トイレや猫砂を気に入っていない場合のほか、病気のサインも考えられます。特に泌尿器系のトラブルはネコちゃんに多く、膀胱炎・尿路結石・腎臓病などが隠れているケースがあるので注意が必要です。
次のようなサインが1つでもある場合は、すぐに動物病院を受診してください。
<泌尿器系の病気が考えられるネコちゃんのサイン>
・布団や床など猫用トイレ以外の場所でおしっこをする
・何度もトイレに行く
・おしっこの色が濃い、血が混じる
・排泄中に鳴く
「キミおもい」のネコちゃんシリーズは、ネコちゃんとの暮らしがもっと幸せになることを目指したペット用品ブランドです。猫砂は、紙タイプ、鉱物タイプ、システムトイレ用など機能別に素材を選べます。また、各社システムトイレ本体に使えるシステムトイレ用シートや、トイレ周りのお掃除や粗相してしまったときの汚れ・ニオイをさっと拭き取れるおそうじシートなど、トイレトレーニングをよりスムーズに、快適にするラインナップがそろっています。ネコちゃんの快適なトイレ環境のために、ぜひお試しください。
「キミおもい」のネコちゃん用シリーズについては、下記のページをご覧ください。
キミおもい Cat -ネコちゃん-
ネコちゃんは、いつも清潔な猫用トイレを用意してあげれば、トイレのしつけは比較的簡単に行うことができます。それでもなかなかトイレを覚えられない場合は、猫用トイレの大きさや設置場所、猫砂などに不満があるのかもしれません。ネコちゃんの好みに合わせて、適切なトイレを用意してあげてください。また、急にトイレの粗相が増えた場合は、病気のサインである可能性もあるので、動物病院に相談することをおすすめします。
ネコちゃん目線でトイレ環境を見直し、より快適に過ごせる空間を整えてあげましょう。
ネコちゃんにトイレのしつけをする際は、そわそわしたり、床のニオイを嗅いだり、床を引っかいたりなど、排泄のサインが出たらすぐに猫用トイレへ連れて行き、成功したらたくさんほめることを繰り返しましょう。粗相した場合はペット用消臭剤でしっかりニオイを取り除き、叱らずに通常のしつけを続けてください。猫用トイレは常に清潔に保つことが成功のカギです。
猫用トイレは、機能面ではノーマル、システム、自動の3種類があり、形状ではオープン、ドームの2種類があります。サイズはネコちゃんの体長の1.5倍以上を目安に選び、飼っている数+1個以上用意するのが理想です。どのタイプが合うかはネコちゃんの性格や生活スタイルによって異なるため、気に入らない様子があればほかのタイプを試してみましょう。
成猫でも根気よく続ければトイレを覚えることができます。外で排泄していた子の場合はケージで隔離し、屋内での排泄に慣れさせる方法が有効です。猫砂にネコちゃん自身の排泄物のニオイをつけて「ここがトイレ」と教えると、安心して排泄できるようになるかもしれません。子猫より時間がかかることもありますが、焦らずにネコちゃんのペースに合わせて取り組みましょう。
画像提供/PIXTA







