
記事公開:2026.3.05
妊娠がわかった際に「食事は普段通りでいいのか」「避けたほうがいい食材はある?」など、妊娠中の食事管理に不安を感じた方も多いのではないでしょうか。妊娠中は母体の健康維持はもちろん、赤ちゃんの成長のために、普段以上に栄養バランスを大切にする必要があります。
この記事では、妊娠の時期によって積極的にとりたい栄養素やおすすめの食べ物、リスクを避けるために注意したい食材、体調が優れないときでも手軽に作れる栄養満点レシピについて解説します。

監修者のご紹介
佐藤杏月先生
(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
妊娠中は、体調のせいで思うように食事がとれなかったり、栄養バランスを意識したりと、食べ物について悩んだ経験がある人も多いかもしれません。そこで今回は、クラブエリエール会員の先輩ママを対象に、妊娠中の食べ物に関するアンケートを実施しました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:未就学のお子さまがいるクラブエリエール会員の20~60代女性
調査期間:2025年12月2日~12月8日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:423件
■妊娠中に食べ物で悩んだ経験はありますか?
クラブエリエール会員の先輩ママに、妊娠中に食べ物で悩んだ経験があるか聞いたところ、「はい」と答えた人が84.6%という結果になりました。多くの人が食べ物のことで悩んだ経験があるようですが、具体的にどのような内容で困ったのでしょうか。
■「はい」と答えた人にお聞きします。妊娠中の食べ物のどのようなことで悩みましたか?(複数回答)
妊娠中に食べ物で悩んだ理由として、「つわりで食べられるものが少なかった」と答えた人が一番多く、235人という結果になりました。そのほかにも「時間や体調の問題であまり料理を作れなかった」「栄養バランスを考えるのが大変だった」「食材について色々な情報があって混乱した」にも多くの回答が集まりました。
また、それ以外にも妊娠中の食べ物について悩んだこととして、下記のような回答が寄せられました。
<妊娠中の食べ物で悩んだこと(自由記述)>
・日によって食べられるものが変わった
・食べてはいけないものや許容量が決まっているものを後から知って不安になった
・塩分制限・糖分制限に取り組む必要があった
・家族の食事を作るのが大変だった
・つわりでほとんど食事がとれなかった
・刺身やスイーツなど食べたいものを我慢するのが辛かった
・体重の増加で食事バランスを見直す必要があった
皆さん、妊娠中は食べ物に関するさまざまな悩みを乗り越えてきたことがうかがえます。
ほかにも、妊娠中の食べ物で気をつけていたことや、役立ったことについて下記のような回答がありました。
<妊娠中の食べ物で気をつけていたこと・役立ったこと(自由記述)>
・生ものやナチュラルチーズ、カフェインやビタミンAが含まれる食べ物に気をつけていた
・鉄分や葉酸、カルシウムの多い食材を積極的にとっていた
・つわりがひどかったのでとにかく食べられるものを食べてストレスを溜めないようにしていた
・料理のときにしっかりと火を通すことを心掛けた
・野菜中心の生活にして体重管理や糖質管理をしていた
・体を冷やす食べ物は控えめにした
・つわりがひどいときはあめをなめて乗り切った
・おにぎりなど小分けで食べられるものを作った
妊娠中の食事は、ママの体のためだけでなく、おなかの赤ちゃんのすこやかな発育を支えるために、栄養バランスのとれた食事が大切になります。特に葉酸、鉄、カルシウム、DHAなどの栄養素は、赤ちゃんの器官形成や骨、脳の発達に関わる重要な成分です。
ここでは、妊娠の時期によって特に必要な栄養素と、それらを効率良く摂取できるおすすめの食べ物について見ていきましょう。
妊娠初期(妊娠0~15週)は赤ちゃんの心臓や脳、消化器など重要な器官が作られる時期であり、特に葉酸は妊娠前~妊娠中を通じて大切な栄養素となってきます。葉酸は細胞分裂を助ける働きがあり、脳や脊髄の発達異常(神経管閉鎖障害)のリスクを減らすといわれています。
つわりでニオイや味に敏感になりやすい時期なので、さっぱりした食材や果物がおすすめ。葉酸が豊富な食材として代表的なものは、ブロッコリー、枝豆、ほうれん草などです。加熱しすぎると栄養素が失われるため、食材に合った調理を行いましょう。また、ドライマンゴーやいちごなどの果物は、葉酸に加えビタミンCも豊富です。
そのほかにも食事からの摂取に加え、サプリメントによる葉酸補給も推奨されています。
※出典:厚生労働省「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果」
妊娠中期(16~27週)はつわりが落ち着き、体調が安定してくる人も多いでしょう。この時期は赤ちゃんの成長が加速するため、十分な栄養素や酸素を運ぼうと母体の血液量が増加します。ただし、赤血球が作られるスピードが追いつかないと、貧血になりやすい状態でもあるため、鉄分を積極的にとることが重要になります。また、赤ちゃんの骨や歯を作るためのカルシウムや、脳の発達に関わるとされるDHAも意識的にとりたい栄養素です。
食欲が増す時期でもありますが、妊娠中の急激な体重増加は抑えたいため、高たんぱく・低脂質の食材をとることが理想的です。具体的には、鉄分の吸収率が高いヘム鉄を含む赤身の肉や魚、カルシウムが含まれる乳製品・小魚などになります。また、DHAはサンマやイワシなどの青魚に豊富です。大豆製品も、低カロリーで良質なたんぱく質と鉄分を同時にとれるため優秀な食材です。
赤ちゃんがさらに成長し、胃の圧迫感も出てくる妊娠後期(28~40週)は、少量でも栄養価の高い食材を小分けにしてとることが大切です。この時期は引き続き鉄分やカルシウム、葉酸などが必要ですが、一度にたくさん食べると胃もたれを起こしやすいため、食材をうまく組み合わせつつ、食事回数を増やすなどの工夫が必要になります。
例えば、ヨーグルトに果物をプラスする、おかゆにしらす干しをかける、ほうれん草や小松菜を味噌汁に入れるなどして、とれる栄養素を少しでも増やすことが、後期の健康管理には効果的です。
妊娠中はおなかの赤ちゃんのために、普段は何気なく口にしている食べ物・飲み物でも、なるべく控えたり、量に注意したりする必要があります。特に注意が必要なものを確認していきましょう。
妊娠中のアルコール摂取は、原則として全期間を通して控えてください。アルコールは少量でも胎盤を通じて直接赤ちゃんに届き、胎児性アルコール症候群などの発達障害を引き起こす可能性があります。また、たばこにも有害物質が含まれるほか、血管を収縮させて赤ちゃんへの酸素供給を阻害するため、妊娠中はアルコールと同様に摂取しないようにしてください。
コーヒーやお茶に含まれるカフェインについては、過剰摂取が胎児の成長に影響を及ぼすおそれがあります。コーヒーなら1日1~2杯程度にとどめ、できればノンカフェインの飲み物を選択しましょう。赤ちゃんの健康を第一に考え、嗜好品とのつき合い方を見直すことが重要です。
免疫力が低下しやすい妊娠中は、食中毒の原因となる菌や寄生虫への対策が非常に重要です。特におなかの赤ちゃんに深刻な影響を与えるおそれがあるのは、「リステリア菌」と「トキソプラズマ」になります。
リステリア菌は、冷蔵庫のような低温や高い塩分濃度でも増殖できる細菌です。加熱していないナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモン、肉や魚のパテなどが感染源となります。
またトキソプラズマは、土や動物の筋肉などに潜んでいる小さな寄生虫で、馬刺しやレアステーキなどの生肉、洗っていない野菜、ガーデニングの土などに潜んでいます。
いずれも大人への影響よりも、胎盤を通して赤ちゃんに感染したときのリスクが大きく、重い疾患や障害につながる可能性があるため注意が必要です。しっかり加熱したものを食べるか、妊娠期間中は摂取を控えるのが安全な選択でしょう。
特定の成分を多く含む食材は、妊娠中は摂取量に気をつける必要があります。特に、一部の魚介類(キンメダイやマグロの一部など)には微量の水銀が含まれていることがあり、とりすぎると赤ちゃんの神経発達に影響するおそれがあります。また、レバーなどに含まれる「動物性ビタミンA(レチノール)」や、海藻類の「ヨウ素」も過剰摂取には注意が必要です。特定の食品に偏らず、さまざまな食材を適量食べることによって、栄養バランスの調整にも役立ちます。
そのほかにも、生魚や生卵なども食中毒のリスクを考慮し、妊娠中はなるべく火を通したものを食べるようにしましょう。
妊娠中に体調がすぐれない中で、理想的な食事バランスを維持するのは大変なことです。ここでは、無理なく続けられる献立のイメージと、体調に合わせて作れる簡単レシピを紹介します。
何をどれくらい食べればいいか、1日の食事バランスに迷ったときは、厚生労働省の「食事バランスガイド」を参考にしてください。これによると、下記のようなバランスで1日の摂取目安を意識することが大切です。
<1日に何をどれだけ食べたらいいかの目安>
・主食:ごはん、パン、麺などを5~7(1=おにぎり1個)
・副菜:野菜、きのこ、いも、海藻料理などを5~6(1=具だくさん味噌汁1杯)
・主菜:肉、魚、卵、大豆料理などを3~5(3=ハンバーグステーキ1個)
・牛乳・乳製品:2(1=牛乳コップ半分)
・果物:2(1=みかん1個)
※非妊娠時・妊娠初期(20~49歳女性)・身体活動レベル普通以上の1日分。
具体的な1日のメニューにすると、以下のようなイメージになります。
<1日の参考メニュー>
・朝食:ライ麦パン1.5~2枚、野菜たっぷりのスープ、ゆで鶏、バナナ、ヨーグルト
・昼食:きのこパスタ(やや多め)、野菜と卵炒め添え、低脂肪乳
・夕食:雑穀ごはん、鮭の塩焼き、ポテトサラダ、葉物の煮びたし
・間食:季節の果物やふかし芋
ただし、これはあくまで目安であり、毎日完璧を目指すと精神的な負担になってしまいます。コンビニエンスストア・スーパーのカット野菜やお惣菜、冷凍食品などを上手に活用して、無理なく栄養素を補いましょう。
妊娠中は体調変化も大きく、料理をするのもひと苦労です。ここでは、妊娠の時期ごとにおすすめの、包丁をあまり使わずに済む手軽なレシピを紹介します。
栄養豊富な卵を使った、やさしい味わいのメニューです。レンジ対応の容器に、鶏肉やしいたけ、かまぼこなどの具材を入れます。そこに、卵を溶いて、薄めた麺つゆを混ぜた液を上から流し込みましょう。溶き卵はそのままでも作れますが、余裕があれば軽く濾すとなめらかな仕上がりになります。後は弱めのワット数(300W程度)で5~6分加熱し、熱がとおっていなければ様子を見ながら延長します。温かいままでも冷やしてもおいしく食べられます。
体調が落ち着いて食欲が戻ってくる中期に、鉄分もしっかりとれるボリュームメニューです。フライパンで油をひかずに牛豚ひき肉を炒め、ミックスビーンズ、ケチャップ、ウスターソースで味つけをします。お皿にごはんを平らに盛りつけ、上にレタス、ミニトマト、炒めたひき肉をのせ、お好みでプロセスチーズを散らせば完成です。
おなかが大きくなり、胃が圧迫される後期におすすめの、さっぱりと食べられて栄養素がとれるメニューです。アルミホイルに鮭の切り身、小松菜、しめじ、玉ねぎをのせ、オリーブオイルとポン酢をかけて閉じます(塩鮭の場合は味の濃さに注意)。このままオーブンで加熱すれば、たんぱく質・鉄分・葉酸などを効率良く摂取できます。なお、このメニューはクッキングシートで包み、電子レンジの加熱でも作ることが可能です。具材を少なめに複数に分けて作って保存しておくと、こまめに食べるときも便利なメニューです。
監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人と共に2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック
おむつは、生まれたその日から赤ちゃんの肌にずっと触れるもの。おなかにいる赤ちゃんのために毎日食べ物を考えるのと同じように、生まれたときのおむつ選びにもこだわりたいですよね。
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「グーン ゆるうんちモレ0へ 新生児用/Sサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーン ゆるうんちモレ0へ 新生児用
グーン ゆるうんちモレ0へ Sサイズ
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「グーン 水分たっぷりおしりふき」については、下記のページをご覧ください。
グーン 水分たっぷりおしりふき
妊娠中にママがとる食べ物は、おなかの赤ちゃんのすこやかな成長を支えます。葉酸や鉄分、カルシウムなど、時期ごとに必要な栄養素を意識しつつ、食中毒のリスクがある食材などには注意が必要です。
大切なのは、毎日完璧な献立を目指すことではなく、自分の体調と相談しながら無理なく栄養素を取り入れることです。手軽なレシピや便利な惣菜、サプリメントなども上手に取り入れながら、リラックスしてマタニティライフを過ごしましょう。
妊娠中は主食や主菜を中心としたバランスのとれた食事と、葉酸、鉄、カルシウム、DHAなどが特に必要な栄養素となります。これらは赤ちゃんの器官形成や、骨、脳の発達に関わる重要な成分です。妊娠中は体調の変化も大きいため、無理をせずできる範囲で、日々の中で意識してさまざまな食材をとるようにしましょう。
妊娠中に避けるべき食べ物は、原則として全期間控えるべきアルコールのほか、リステリア菌やトキソプラズマなどの感染リスクがある食材です。加熱していないナチュラルチーズ、生肉などは避け、しっかりと加熱した食材を食べるようにしましょう。
つわりがひどいときは、無理に栄養バランスを考えすぎず、まずは水分補給と体が受けつけるものを食べることが最優先です。さっぱりした果物など、自分が食べやすいと感じるものを選んだり、体調が少し落ち着いているときに手軽に作れるレシピを試したりしてみましょう。料理をするのがつらいときは、コンビニエンスストアやスーパーのお惣菜・冷凍食品なども上手に活用して、無理なく栄養素を補うことが大切です。
画像提供/PIXTA


