大人よりも刺激に敏感な
赤ちゃんの肌
肌の一番外側にある表皮は、肌を外部刺激や異物の侵入から防ぎ、水分の蒸散を防ぐバリア機能を果たしています。特に、肌の潤いは、表皮の一番外側にある角層の働きによって保たれています。
しかし、赤ちゃんの肌は成長過程にあるので、表皮は大人よりも薄く、角層の細胞は小さく未発達なため、大人の約2/3程度の薄さしかありません。また、赤ちゃんの肌は細胞間脂質が少なく、肌の保湿機能をつかさどる角層細胞の天然保湿因子の量も大人の半分程度しかありません。
つまり、バリア機能が未熟なため、外部刺激を受けやすく、肌の表面も傷つきやすいのです。だから、内側からの水分が失われ、乾燥することで肌トラブル(炎症反応)が起きやすくなってしまうのです。
赤ちゃんの乾燥肌が
引き起こす負のスパイラル
角層の水分量と皮脂のバランスがくずれた乾燥肌は、肌のバリア機能が失われています。バリア機能が低下すると、外的刺激が肌の中に侵入しやすく、ちょっとした刺激でも過敏に反応し、かぶれや炎症を起こしやすくなります。乾燥肌でかゆみなどの症状がみられるのはこのためです。
言葉が十分に理解できない赤ちゃんは、まだやってはいけないことなどが理解できません。かぶれや炎症が起きてかゆみを感じ、皮膚をさらにかき壊すことによって、皮膚に傷ができ、傷口から水分が減少し、さらに乾燥肌が進む悪循環、「乾燥とかぶれの負のスパイラル」が起きていくのです。
また、赤ちゃんは、汗をかきやすいという特徴があります。この汗が、かゆみを誘発してしまっていることも、さらに悪循環を助長してしまっているのです。
重要なことは、
肌への刺激を減らすこと
赤ちゃんを「乾燥とかぶれの負のスパイラル」から守るためには、刺激をなるべく受けないようにすることが重要です。刺激が少なくなることで、かぶれや炎症が起きにくくなり、表皮からの水分蒸発が防がれ、肌の水分量を保つことができるのです。
おむつであれば、こすれやうんち・おしっこの刺激の軽減が必要になります。